米シトリックス・システムズは5月6日(日本時間)、米国ネバダ州ラスベガスで開催中のイベント「Citrix Synergy」において、iPhoneをシンクライアント化するアプリを発表した。
シトリックスがiTunes App Storeで無償提供を開始した「Citrix Receiver for iPhone」は、iPhoneをシンクライアント端末として使い、企業における社内アプリケーションにアクセスできるようにするもの(Windowsでいえば「リモートデスクトップ」に似たソフトウェア)。サービス事業者がこれを使って、一般ユーザーにアプリケーションサービスを提供することも可能だ。
iPhoneのタッチ・インターフェイスを活用して、アプリケーション画面のズーム、クリック、スクロールなどが可能。ユーザーは、Web経由のアプリケーションだけでなく、クライアント/サーバ・アプリケーションなどさまざまなアプリケーションをメニューから選択して利用できる。
シトリックスはこのiPhoneアプリをはじめ、WindowsやMacなど、各種の端末に共通のデスクトップ環境を提供するクライアント・ソフトウェア「Citrix Receiver」を同時に発表した。企業は、サーバ側で「Citrix Merchandising Server」というツールを用いてApp Storeのようなメニューを構築、PC上でCitrix Receiverを使うユーザーが、利用したいアプリケーションを選んで「購入」できる仕組みを提供する。実際には、無償提供でもいいし、ユーザーの属する部署に課金してもいい。Merchandising Server では、XenDesktop、XenAppの各種アプリケーションのほか、Salesforce.comなどのSaaSアプリケーションについて利用管理が可能という。
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