「SOY CMS」は国産でシンプルかつ低価格なCMSとして人気を博しています。WYSIWYGの記事エディタを搭載し、HTMLをほぼそのまま書くような感覚で利用できます。
また、記事には「ラベル」を付けることができ、この「ラベル」を手掛かりとして検索や管理をしやすくしています。自分で管理するとかなり面倒なパンくずリストを自動的に作成するプラグインや、コメントスパムに対応したプラグインなどがあります。
SOY CMSは小回りが効くので、手軽に導入したい場合は、今回紹介する3製品の中では一番便利で使いやすいと思います。バージョンアップも細めに行われているところに好感が持てます。
「Drupal(ドルーパル)」は、海外で人気の高機能CMSです。かといって使い方が分からないほど混乱することもなく、会員制のWebサイトを制作できます。ただし、Drupalが主目的としているのは会員制のサイト作成なので、誰にでも見られる情報を提供するサイトを作る場合は多少のカスタマイズが必要です。
それでもあえてDrupalを選ぶ魅力は、何といってもその豊富なプラグイン。ざっと見回しただけで1万近いプラグインがあります。このプラグインの豊富さはどれだけDrupalが海外で支持されているかの目安となります。
しかし、Drupalの場合、あまりにプラグインが多過ぎることが逆に欠点でもあります。何もかもできるようになっているため、反対に何か簡単なことをやろうとするだけでもかなり勉強しなくてはならないということです。その割に、最初の管理画面はそれほど使い勝手が良いわけでもなく、熟練した管理者がいるサイト向けといえます。
DrupalはFirefox(Mozilla財団)の公式サイトやNASAのサイトなどで利用されているほど英語圏ではメジャーなCMSです。その分、情報も英語でしか得られないことが多いので、これを使いこなすには大量の英語の文書と格闘することは覚悟してください。ただし、有志によって日本語化されていたり、書籍もあるので基本的な機能を使う分にはそんなに困らないかもしれません。
デモサイトはありませんが、Drupalの公式サイトからユーザー登録をして管理画面を試してみることができます。しかし実際にやってみると、かなり難解なので、自分の手持ちのPCにインストールして試してみることをお勧めします。
次ページでは、引き続き「Concrete5」を紹介し、CMS選定の10個目のポイントといえることをお話します。
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