World Wide Web Consortiumは、GoogleやMicrosoft、MozillaなどのWebブラウザ開発大手とともに、オープンなWeb技術に関する包括的な情報を提供するコミュニティプロジェクト「Web Platform Docs」を発足した。
World Wide Web Consortium(W3C)は10月8日、GoogleやMicrosoft、MozillaなどのWebブラウザ開発大手が参加して、オープンなWeb技術に関する包括的な情報を提供するコミュニティプロジェクト「Web Platform Docs」(docs.webplatform.org)を発足させたと発表した。
同プロジェクトにはAdobe Systems、Apple、Facebook、Google、Hewlett-Packard(HP)、Microsoft、Mozilla、Nokia、Operaの各社が参加して、コンテンツや資金などを提供。HTML5やCSSといった各種のオープンWeb技術について、それぞれの使い方や実例、各プラットフォームとデバイス間の相互運用、技術仕様標準化のステータス、安定性や実装に関するステータスといった情報をサイトを通じて提供する。
こうした技術を利用する開発者はこれまで、さまざまなWebブラウザやOS、端末を横断できる機能を持たせるために、いくつものサイトを回って情報を収集しなければならず、時間とコストがかかる原因になっていたとW3Cは解説する。
Web Platform Docsでは1つのサイトにこうした情報を集約し、ブラウザやデバイスを横断するベストプラクティスを紹介する。コンテンツはすべてフリーで提供し、共有や再利用を奨励。サイト開設当初は参加各社がコンテンツを提供するが、編集には誰でも参加できるWiki方式を採用して、コミュニティの形成を促す。
W3Cディレクターのティム・バーナーズリー氏は同プロジェクトについて「Webに情熱を持つすべての関係者が知識を共有し、互いに助け合える野心的なプロジェクト」と評価している。W3Cは将来的に、同サイトをデベロッパやデザイナーとのコラボレーションの場として発展させたい意向。
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