NTTコミュニケーションズは12月3日、Java、Ruby、PHPに対応したPaaS型クラウドサービスの「Bizホスティング Cloudn PaaS」(Cloudnの読みは“クラウド・エヌ”)の提供開始を発表しました。
NTTコミュニケーションズは12月3日、Java、Ruby、PHPに対応したPaaS型クラウドサービスの「Bizホスティング Cloudn PaaS」(Cloudnの読みは“クラウド・エヌ”)の提供開始を発表しました。
Cloudn PaaSはJava、Ruby、PHPの実行環境がクラウドで提供されるため、利用者は自分でミドルウェアなどのインストールをしなくともすぐにアプリケーション開発に取りかかることができます。
また運用をクラウドに任せることができると同時に、実行時の負荷に応じたスケーラビリティにも優れているなどの利点があります。Java、Ruby、PHPの実行環境と合わせて、開発用途でのデータベースとしてMySQL、PostgreSQLも提供。また、サポート対象外ではあるもののNode.js、Pythonにも対応。
同社はCloudnブランドでIaaS型のクラウドサービスを3月に開始してパブリッククラウドへ参入。10月にはオブジェクトストレージ機能を追加し、今回PaaS型クラウドサービスを投入と、着実にサービスを充実させてきています。
Cloudn PaaSは国内のデータセンターで提供され、当初は主に企業向けに提供。一般向けには来年3月からオンラインによる申し込みを開始予定で、価格はこの一般向け提供開始時に公表するとのことです。
同社のCloudは、IaaS基盤としてCloudStackを、分散オブジェクトストレージにはCloudianを、そしてPaaS基盤にはCloud Foundryと、どのレイヤにおいてもオープンソースを基盤として商用サービスを提供しているのが大きな特徴です。これによって、顧客にはスケーラビリティや従量課金と言ったクラウドの利点を提供しつつ、オープンでロックインの心配のない環境を提供するという戦略をとっています。
今後もCloudnにはデータベースサービスが追加される予定ですが、ここでもオープンソース系のデータベースが選択されることでしょう。
そもそも通信キャリアであるNTTコミュニケーションズは、なぜクラウドビジネスに参入し、しかもPaaSのような高いレイヤのサービスに取り組んでいるのでしょうか? 同社クラウドサービス部 ホスティング&プラットフォームサービス部門担当部長 栗原秀樹氏は次のように理由を説明します。
「もともと弊社には、キャリアとしてのインフラの運用をするためにさまざまなアプリケーションが社内で稼働しており、そのアプリケーションの開発、運用、保守も社内で行っていました。社内のそうしたアプリケーションの運用を自動化し、社内の生産性を高めたいというニーズがあり、そのための能力も持っています。そこで、これをクラウドサービスとして、社内だけでなく社外のお客様のためにも活かしてもらおうというのが私たちの考えです。Cloudn PaaSを提供することで、アプリの生産性や運用を変えて行きたいと思っています」
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