カスペルスキーは12月4日、メールサーバ向けセキュリティ製品の新バージョン、「Kaspersky Security 8.0 for Linux Mail Server」を発表した。
カスペルスキーは12月4日、メールサーバ向けセキュリティ製品の新バージョン、「Kaspersky Security 8.0 for Linux Mail Server」を発表した。同社のクラウド型データベース「Kaspersky Security Network」との連携やゼロデイ攻撃対策機能を搭載することなどが特徴だ。
Kaspersky Security 8.0 for Linux Mail Serverは、SMTPトラフィックを検査してマルウェアを含むメールやスパムメールを排除する、メールゲートウェイセキュリティ製品だ。LinuxやFreeBSD上のMTA(Sendmail、qmail、Postfixなど)と連携して動作する。
新バージョンでは、ローカルで設定していたルールやブラックリストに加え、Kaspersky Security Networkのレピュテーション情報を参照してフィルタリングを行えるようになる。この結果、新たにリストを作成するまで待つことなく、「最新のスパムを迅速にブロックできる」(同社 プロダクトマーケティング部 プロダクトマネージャー 林慶一郎氏)。
またマルウェア対策では、シグネチャに基づくスキャンに加え、未知の脆弱性を狙うゼロデイ攻撃からユーザーを保護する「ZETA Shield」を搭載する。ZETA Shieldは、アプリケーションの動きに従って添付ファイルの挙動をエミュレートし、攻撃に似た振る舞いを見つける仕組みで、まだシグネチャが作成されていない未知のマルウェアについてもブロックできるという。
さらに、添付ファイルの解析をより正確に行えるよう、拡張子に頼らず実際のファイルフォーマットを分析する「フォーマットリコグナイザ」も実装。これとサイズやファイル名などに基づく添付ファイルのフィルタリングルールを組み合わせて、悪意あるファイルを排除する。
従来のコマンドラインインターフェイスに加え、容易に設定、管理を行えるよう、Webインターフェイスも追加した。
価格は、アンチマルウェア機能を提供する「Kaspersky Anti-Virus for Linux Mail Server」が、1ユーザー当たり年額2790円(10ユーザーから)。アンチスパムの「Kaspersky Anti-Spam for Linux Mail Server」は1ユーザー当たり年額1860円(同)で、2013年1月31日に販売を開始する。ソフトウェア製品としての提供だが、アプライアンス化やクラウドベースでの提供も検討しているという。
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