TwilioとRailsで作る、電話でテキスト読み上げアプリAndroidアプリちょい足し開発レシピ(2)(3/5 ページ)

» 2013年05月24日 16時30分 公開
[諏訪悠紀,クラスメソッド]

TwiMLアプリの実装

 次に、実装に入ります。ここでは以下の2つのAPIを実装します。

  • ケイパビリティトークンを生成するAPI
  • TwiMLを返すAPI

ケイパビリティトークンを生成するAPIを実装

 app/controllerフォルダ内にauth_controller.rbを作成し、以下のように実装します。

class AuthController < ApplicationController
  # GET "/auth"
  def index
    # アカウントのSIDと認証トークン
    account_sid = 'アカウントのSID'
    auth_token = 'アカウントの認証トークン'
    # set up
    capability = Twilio::Util::Capability.new account_sid, auth_token
    # TwilioアプリのSID
    capability.allow_client_outgoing 'TwiMLアプリのSID'
    # クライアント名
    capability.allow_client_incoming 'android'
    # Capability Tokenの生成
    @token = capability.generate
    render :text => @token
  end
end

 ケイパビリティトークンを生成するには、Twilio::Util::Capabilityクラスを使います。newメソッドに渡すアカウントのSIDと認証トークンですが、以下のURLにアクセスすると自分のアカウントのSIDと認証トークンが表示されるので、これをコピーして貼り付けましょう。

ユーザーアカウント画面

 また、allow_client_outgoingメソッドにはTwiMLアプリのSIDを設定します。TwiMLアプリの設定画面で表示されているので、これをコピーして貼り付けましょう。

TwiMLアプリ設定画面

 allow_client_incomingメソッドは着信元のクライアント名を設定します。ここでは「android」固定にしておきます。

TwiMLを返すAPIを実装

 app/controllerフォルダ内にhello_controller.rbを作成し、以下のように実装します。

class HelloController < ApplicationController
  # GET "/hello"
  def index
    # TwiMLを生成
    response = Twilio::TwiML::Response.new do |r|
      r.Say params[:message], :voice => 'woman'
    end
    # XMLで出力
    render :xml => response.text
  end
end

 この処理では次のようなTwiMLを生成します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<Response>
  <Say voice="woman">messageパラメータの値</Say>
</Response>

 TwiMLを生成するにはTwilio::TwiML::Responseクラスを使います。TwilioがこのAPIを呼ぶとTwiMLが解析され、Sayタグ内にセットしたメッセージを自動音声で読み上げてくれるようになります。メッセージはリクエストパラメータのmessageにセットされた値とし、これをクライアント側で入力するようにします。

ルーティングの設定

 2つのAPIの実装が終わったところで、最後にルーティングの設定をします。config/routes.rbを以下のように修正し、TokenController、HelloControllerのindexメソッドがGETで呼び出せるようにします。

HelloTwilio::Application.routes.draw do
  resources :auth, only: [:index]
  resources :hello, only: [:index]
end

TwiMLアプリをHerokuにデプロイ

 ここまでで実装が終わりましたので、Herokuにデプロイしましょう。コンソールで以下のコマンドを実行してください。

heroku login # アカウント登録後のみ実行する
git init
heroku create app-name # app-nameは任意の名前にする
git add .
git commit -m 'first commit.'
git push heroku master

 デプロイが完了したら、TwiMLアプリの設定画面の「Request URL」に「http://アプリ名.herokuapp.com/hello」を設定して保存します。

Request URLの設定

 これでサーバサイドの実装は終わりです。続いて、クライアントのAndroidアプリを実装します。

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