プロジェクト管理ツールの「JIRA」をはじめ、開発者向けのコラボレーションソフトウェアを提供するアトラシアンは6月20日、日本市場への本格進出に関する記者説明会を開催した。
プロジェクト管理ツールの「JIRA」をはじめ、開発者向けのコラボレーションソフトウェアを提供するアトラシアンは6月20日、日本市場への本格進出に関する記者説明会を開催した。6月13日付で日本法人を設立したほか、同社製品のクラウド版「アトラシアン オンデマンド」の日本語版を提供することを明らかにしている。
アトラシアンは、JIRAのほか、Gitリポジトリ管理システムの「Stash」、コラボレーションツールの「Confluence」といった製品群を提供している。すでに、アジャイル開発を志向する企業を中心に、国内でも200社以上が同社製品を採用しているが、アトラシアン オンデマンドの提供やパートナー企業(同社では「エキスパート」と表現する)の拡大を通じて、さらなる拡販を図るという。
オーストラリア アトラシアン本社のプレジデント、ジェイ・サイモンズ氏は、ソフトウェア開発の効率性が、企業の競争力に直結する時代になりつつあると述べた。
「ソフトウェア企業とは思われていない企業も、ソフトウェア企業になりつつある。例えばナイキはシューズにアプリを組み合わせて新しいフィットネスの形を展開しているし、トヨタのプリウスは初の『運転できるコンピュータ』といえる。いずれの企業にとってもソフトウェアは非常に戦略的な要素であり、グーグルやヤフー、フェイスブックといった企業と同じくらい、ソフトウェアが重要な役割を担っている」(サイモンズ氏)。
アトラシアンの製品は、複数のメンバーによるコーディングだけでなく、その前段階の要件定義や各タスクのアサイン、プロジェクト管理など、ソフトウェア開発の各プロセスを支援し、ソフトウェア開発効率の向上、ひいては企業の生産性向上を支援するという。
アトラシアンの代表取締役社長に就任したスチュアート・ハリントン氏は、文化や教育、マインドなどさまざまな要素が絡み合って、日本企業におけるソフトウェア開発の効率は高くないと指摘。アトラシアンの製品を通じて、「日本のソフトウェアの生産性向上を図り、ひいては日本企業の生産性向上、効率化を手助けしたい。さらには、オープンな文化を日本の会社にもたらしたい」と述べた。
価格は、JIRAの場合、オンプレミスで利用する「ダウンロード」も、「オンデマンド」もともに、最初の10ユーザーまでで月額10ドルだ。これらをセルフサービス方式で提供するため、手軽に導入でき、ボトムアップ形式で適用範囲を広げていける点も特徴だとしている。
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