A10ネットワークスは2013年7月30日、次世代アプリケーションデリバリコントローラ(ADC)の新モデル「Thunder 3030S/1030S/930」を発表した。エントリモデル「Thunder 930」の価格は200万円を切っている。
A10ネットワークスは2013年7月30日、次世代アプリケーションデリバリコントローラ(ADC)の新モデル「Thunder 3030S/1030S/930」を発表した。エントリモデル「Thunder 930」の価格は200万円を切っており、中堅/中小規模企業を中心に幅広い導入を目指す。
Thunderは、同社がこれまで提供してきたADCアプライアンス「AXシリーズ」の後継シリーズに当たる。専用OS「ACOS」を生かしつつ、ハードウェアを強化してパフォーマンスを高めたほか、標準で10GbEポートを搭載するなど、より高速なネットワーク環境に対応することが特徴だ。
また機能面でも、いわゆる負荷分散に加え、アプリケーション高速化/最適化、グローバルな負荷分散も含めたアプリケーションデリバリ機能を提供するほか、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)やDDoS対策、アクセスマネジメントといったセキュリティ機能、さらにはクラウドやSoftware Defined Network(SDN)などの次世代ネットワークをサポートする機能を備えている。同社はこれを「Unified Application Service Gateway(UASG)」と表現している。
「1990年代に登場したサーバロードバランサが、2000年代に入ってADCへと進化した。そして2010年代には、セキュリティやクラウド、SDN、IPv6移行支援などを取り込んだ次世代のADC、UASGに進化していく」と同社は説明している。
5月にThunderを発表した際には、通信事業者やデータセンターをターゲットとしたハイエンドモデル「5430S」と「6430/6430S」をリリースした。今回のモデル追加では、エンタープライズから中堅/中小規模企業、地方拠点などへとターゲットの裾野を広げている。
中でも、最もエントリーレベルのThunder 930は、対応コネクション数は毎秒20万で、アプリケーションスループットは5Gbps。10GbE(SFP+)を2ポート、1000BASE-Tを6ポート、GbE(SFP)を2ポート搭載しており、価格は189万9000円。ほかの2モデルも、従来機種と同等の価格帯で、それ以上のスループットとSSL処理能力を提供するという。8月5日に受注を開始し、8月末から出荷予定だ。
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