富士通はクラウドサービス拡充に合わせ、統合運用管理ツール「Systemwalker」の新版を発表した。
富士通は2013年11月25日、システム統合運用管理ソフトウェアである「Systemwalker Centric Manager V15」の販売を開始した。価格はスタンダードエディションで50万円〜(税別、プロセッサライセンス)、クライアントライセンスは2万円〜(税別)。
同製品は、オンプレミス環境、プライベートクラウド環境および複数のパブリッククラウド環境を組み合わせてシステムを構築するハイブリッド環境の、多様な情報を一括して管理・運用するためのツールである。
富士通が自社で展開している垂直統合型プライベートクラウド環境である「Cloud Ready Blocks」だけでなく、富士通独自のWindows Azure環境である「A5 Powered by Windows Azure」や「Trusted Public S5」、AWSやニフティクラウドなど、主要なパブリッククラウド環境も一括で管理できる。
オンプレミス環境およびプライベートクラウド環境については、ハードウェア情報の監視も可能。パブリッククラウド環境の状態監視では、メールを利用した通知を組み合わせることで、個別にVPN常時接続を設定する必要がない。
地味ながら実運用時に有効なのが、類似メッセージの集約や不要な監視メッセージを抑止するテンプレートの提供だ。これにより、富士通社内のデータセンターでの事例では、監視メッセージ調査時間を7分の1に短縮できたとしている。
ハードウェア監視情報は、AR(augmented reality:拡張現実)による可視化も可能だ。サーバ機にあらかじめ3次元マーカーを設定しておけば、現場でサーバ機にスマートフォンをかざすことで、エラー情報をその場で確認でき、また、その場でメンテナンス履歴も記録できるようになる。
なお、垂直統合型クラウド基盤Cloud Ready Blocksおよび同データベースシステムである「HA Database Ready」には、あらかじめ監視するための設定が組み込まれているため、設置直後から連携できる。
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