オンプレミス環境にPaaSを構築できるOpenShiftの最新版がリリース。自動化や既存環境との連携などが強化されている。
米レッドハットは2013年12月3日、「OpenShift Enterprise 2.0」を発表した。OpenShiftはレッドハットが提供するPaaS(Platform as a Service)環境と、それを構築するためのオープンソースソフトウェアを指す。OpenShift Enterpriseは、このOpenShiftをオンプレミス環境で運用するための製品。バージョン2.0は同プラットフォームと周辺のデータセンターとの統合強化が主要な改良点である。
バージョン2.0ではこの他、インストール作業のシンプル化を図り、OpenStack上のOpenShiftインストールを自動化するテンプレートを実装した。
また、データセンターネットワークの既存リソースを活用したいという要望に応えて、OpenShiftメッセージングレイヤからの事前定義された通信を可能にした。特に外部のルータやロードバランサに使われているアプリケーションイベントに配慮したとしている。
セキュリティ関連ではネットワーク認証のためのKerberosを実装した。暗号化キーを使った機器へのアクセスの代替として、Kerberos原則をユーザーアカウントと関連付けて、SSHアクセスで利用できるようにしている。
開発者向けの機能では、チームコラボレーション機能が強化され、開発者やユーザーが自分のアプリケーションプロジェクトに他の開発者を追加して、複数でプロジェクトに取り組めるようになった。ロールはビュワー、エディタ、管理者の選択ができる。
開発環境としては新たにNode.jsが使える他、Python、Ruby、PostgreSQLの「カートリッジ」(モジュール)を更新。JBoss Developer Studio 7.1の機能統合、Jenkinsとの連携強化なども盛り込まれている。
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