マルチクラウド間連携を前提としたサービスをシスコが発表。パートナー企業が持つデータセンターやユーザー保有の環境をオープンで安全な連携を実現し、ハイブリッドクラウド環境のデファクトを狙う。
米シスコシステムズは2014年3月24日、クラウドのネットワークで構成する企業向けの新しいクラウドITサービス「Intercloud」を発表した。クラウドコンピューティングの次の段階として、「あらゆるモノのインターネット」の実現を目指す。
Intercloudでは高価値アプリケーションワークロード、リアルタイム分析、無限に近い拡張性、各国の法令へのコンプライアンス対応などを想定し、分散型ネットワークとセキュリティアーキテクチャを採用。アプリケーション開発用のAPIも提供する。
Ciscoは各国のパートナーと組んでデータセンターのグローバルなネットワークを構築し、オープンでセキュアなハイブリッドクラウド環境を提供する。
IntercloudはOpenStackに対応し、企業やユーザーが必要に応じてパブリッククラウドやプライベートクラウドを組み合わせ、ネットワークポリシやセキュリティポリシを維持したまま、データやアプリケーションを含むワークロードをクラウド間で移動できる。Cisco Application Centric Infrastructure(ACI)を使ってアプリケーションのパフォーマンスを最適化することも可能。
Ciscoは今後2年間で10億ドルを投じ、クラウド事業を拡大していく方針。パートナーにはオーストラリアの通信大手Telstra、カナダの通信プロバイダーAllstream、欧州のクラウド企業Canopy、インドのITコンサルティング大手Wiproなどが挙がっている。
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