データベース関連のサービスも多くあります。オープンソースのMySQLもPostgreSQLもあります。パートナーが提供する「MongoLab」(MongoDB)や「Redis Cloud」(Redis)もあります。IBMが提供するデータベース関連のサービスは以下の通りです。
このうち、「SQL Database」はIBM DB2の標準的な行指向型データベースの機能をサービス化したものです。「Analytics Warehouse」はIBM DB2をベースに、列指向型の機能をサービス化しています。「IBM BLU Acceleration for Cloud」をBluemixに乗せたイメージです。「Cloudant NoSQL DB」は最近IBMが買収した「Cloudant」の機能をサービス化したものです。拡張性に富んだNoSQLである点が特徴です。「Time Series Database」は「Infomix」の機能をベースにサービス化しています。なお、まだβ版ですが、「Infosphere BigInsights」をベースにした「IBM Analytics for Hadoop」もあります。
SQL DatabaseとAnalytics WarehouseはどちらもIBM DB2をベースにしたサービスであるにもかかわらず、前者なら月額3150円、後者なら月額5250円です(どちらも「Small plan」の場合)。機能や規模に制限があるとはいえ、この料金で試用できると考えるとかなりお得ではないでしょうか。実際に試してみましたので、簡単な使い勝手を紹介しておきましょう。
SQL Databaseをサービスとして追加し「Launch」ボタンを押すとコンソール画面が開きます。ここからデータベースにアクセスできるようになっています。主な管理機能として、DBオブジェクト管理、データのロード(ローカルのデータあるいは「SoftLayer」のストレージに置かれたデータ)、バックアップやリストア、監視機能としてコネクション、SQLステートメント、データベースストレージが確認できます。
Analytics Warehouseも同様に「Launch」からコンソール画面を開くと分析機能、管理機能、セットアップ機能が使えます。分析機能はアプリケーション、「Cognos BI」、統計ソフト「R」から分析できます。管理機能ではテーブルの操作、データのロード(ローカルのデータ、Amazon S3のデータ、SoftLayerのストレージ)、Cloudantと同期、クエリ実行ができます。セットアップ機能ではソフトウェアのダウンロードやアプリケーションの接続などが設定できます。
いずれもサービスとして提供されるものなので、オンプレミスで使う場合と比較して、管理機能が限定されています。コンソールからは統計情報収集(runstats)や再編成(reorg)などは使えませんが、アプリケーションから工夫する余地はありそうです。環境に関しては、板谷氏によると表スペースやスキーマはユーザーごとに占有で割り当てられ、サーバー、インスタンス、データベースは共有です。ユーザーIDやパスワードは内部で自動的に採番しているそうです。
Bluemixでは日々着々と、提供サービスが増えています。今後もIBM製品やソリューションが追加される予定とのことで、牧氏によると将来的にはあの「Watson」もBluemixのサービスとして連携できるようになる予定だそうです。WatsonをAPIのように扱えるだなんていろんな可能性が広がりそうですね。
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