IE11のエンタープライズモードはデフォルトではオフになっており、これを利用する(有効にする)ためには事前の設定が必要である。互換表示はユーザーが自由にオン/オフできたが、エンタープライズモードは基本的には管理者が事前に組織全体で導入するかどうかを設定して使うことになる。
エンタープライズモードを有効にするには、グループポリシーかレジストリによる設定を行う。
エンタープライズモードを制御するグループポリシーには次の2つの項目がある。
これらのいずれか、もしくは両方を設定する。
レジストリで設定する場合は、次のキーを設定する。
項目 | 内容 |
---|---|
キー | HKEY_CURRENT_USERかHKEY_LOCAL_MACHINEの、 \Software\Policies\Microsoft\Internet Explorer\Main\EnterpriseMode |
値の名前 | SiteList(サイト情報のXMLファイルを使う場合) |
型 | REG_SZ |
値 | XMLファイルのパスかURL |
値の名前 | Enable(ユーザーに制御させる場合) |
型 | REG_SZ |
値 | (オプション)POST通知先のURL |
エンタープライズモードを制御するためのレジストリ設定 上のグループポリシーに相当するレジストリ設定。2つある。 |
エンタープライズモードを有効にするサイトを管理者が設定する場合は、どのサイトやURLでエンタープライズモードを有効/無効にするかを指定したXMLファイルを作成し、そのファイルの場所(URLもしくはファイルパス)を指定する。このリストを作成するには「Enterprise Mode Site List Manager」というツールが利用できる。
このツールでXMLファイルを作成して、グループポリシーやレジストリで指定した場所に配置しておく。
グループポリシーの「[ツール]メニューからエンタープライズ モードを有効にして利用できるようにする」か、レジストリの「Enable」という値を設定しておくと、IE11の[ツール]メニューに[エンタープライズ]という選択肢が表示され、エンタープライズモードを利用するかどうかを、ユーザー自身が変更できるようになる。
管理者はグループポリシーかレジストリで、POSTコマンドの通知先のURLを設定しておくこともできる(先の設定方法参照)。通知先が設定されていると、ユーザーがエンタープライズモードを有効にしたサイトの情報が収集される。管理者はこのデータに基づいて、エンタープライズモードを適用するサイトのリストデータを更新できる。
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