米サンディスク、GB単価1ドルを切るオールフラッシュストレージを発表「ビッグデータフラッシュ」市場を開拓

米サンディスクは3月3日(米国時間)、GB単価1ドルを切るオールフラッシュストレージ装置、「InfiniFlash」を発表した。ビッグデータフラッシュという新たなカテゴリを開拓する製品だという。

» 2015年03月04日 04時39分 公開
[三木 泉@IT]

 米サンディスクは3月3日(米国時間)、GB単価1ドルを切る、大容量データを扱うアプリケーションのためのオールフラッシュストレージ装置、「InfiniFlash」を販売開始したと発表した。ディストリビューター経由でシステムインテグレーターおよびVARに販売するほか、OEM供給も行うという。プレスリリースには、米デルがコメントを寄せている。

 「InfiniFlash IF100」という名称で提供される新製品は、3Uのシャーシに64枚のフラッシュカードを挿せる構造のストレージ装置。当初提供されるフラッシュカードは8TBであるため、1アプライアンス当たり512TBの物理容量(実効容量は490TB)を実現する。重複除外やデータ圧縮の機能は備えていない。

IF100は、3Uシャーシで当初512TBの容量を提供

 フラッシュカードはホットスワップ可能。電源装置とファンは冗長化されている。アクセスプロトコルとしてはiSCSI、SAS(最大8サーバーに接続)、RESTful API、Swift、S3 APIに対応するとされる。erasure codingを実装、スナップショット、レプリカ作成機能を備える。

 パフォーマンス関連数値としては、データシートに最大78万IOPS、スループット7GB/sが記載されている。発表のWebキャストでは、「レイテンシが1ms以下」という言及もあった。

 IF100の価格は「物理容量1GB当たり1ドル以下」。従来のフラッシュストレージでは考えられなかった価格設定が、ビッグデータ分析、メディアサービス、コンテンツリポジトリ(アーカイブ)といった用途へのフラッシュの活用という、新たな市場を切り開くという。

 IF100では、OEM供給先に向けてAPI/SDKを提供。重複除外や圧縮をはじめとした各種機能を付加価値として開発できるという。

 サンディスクはInfiniFlashで、「IF500」「IF700」というモデルも併せて発表している。IF500はCephを実装し、拡張性の高いブロック/オブジェクトストレージとして使えるという。同社はCephプロジェクトに対し、フラッシュストレージへの最適化でコントリビューションを行ってきたと説明している。一方、IF700は、同社がFusion-IOの買収で獲得したストレージソフトウェアION Acceleratorを搭載。SQL/No SQLデータベースのためのブロックストレージとして使えるとしている。IF500、IF700でも、GB単価は2ドル以下という。

IF500とIF700の位置付け

 なお、本記事のサブタイトルで使用した「ビッグデータフラッシュ」は、調査会社IDCの用語。IDCは新たなレベルの容量単価を実現するオールフラッシュストレージが、新市場を形成するとしている。

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