米IBMは2015年7月22日(米国時間)、Webサイト「developerWorks Open」を開設したと発表した。このWebサイト上で、IBMは今後約50種の自社開発ツールおよびアプリケーションを、オープンソースとして公開していくという。
米IBMは2015年7月22日(米国時間)、Webサイト「developerWorks Open」を開設したと発表した。このWebサイト上で、IBMは今後約50種の自社開発ツールおよびアプリケーションを、オープンソースとして公開していくという。
IBMはdeveloperWorks Openについて、同社の研究所などに所属する開発者が取り組んでいることを、早い段階で公開し、世界中の開発者とのオープンなコラボレーションを進めていきたい、そのためのプラットフォームが同サイトだと説明している。また、オープンソースのコードから、現実のビジネス課題解決に役立つ本格アプリケーションを構築する際の、開発者にとっての障壁を、取り除いていきたいという。
本記事執筆時点では、22のコード/プロジェクトがリストに掲載されている。シンプルなツールから特定業種向けのアプリケーションまで、その内容は多岐にわたる。developerWorks Open上では、アナリティクス、クラウド、データ管理、デザイン、IoT(Internet of Things)、モバイル、セキュリティ、ソーシャル、ワトソンに分類されている。IBM Bluemixなど、IBMの製品/サービスを前提としたものと、そうでないものがある。外部の標準化団体などにおける標準化が進められているものも含まれている。
例えば、次のようなプロジェクトがある。
「Spark Kernel」:Apache Sparkを活用したインタラクティブなアプリケーションを構築するためのミドルウエア。
「Swift Storlets」:OpenStack Swiftの拡張モジュールとして動作し、オブジェクトストレージ上のデータの変形、フィルター、分析などがその場でできるツール。
「i18n4go」:Goで開発したプログラムを国際化するための汎用ツール。
「Agentless System Crawler」:クラウドサービスなど、仮想化環境やコンテナ環境をエージェントなしで監視するためのフレームワーク。
「Clampify」:Docker Swarmによるクラスタリングを、OpenStack Neutronによるネットワークサービスと結び付けるツール。
「Activity Streams」:ソーシャルなアプリケーションにおける、ユーザーの各種アクションについての標準的な記述モデル。W3Cで標準化が進められているもの。
「Node Application Metrics」:Node.jsアプリケーションのリソース/パフォーマンス監視のためのツール。
おそらくIBMが目玉と考えているだろうと思われるのは「IBM Bluemix Mobile Services SDKs」。IBM Bluemixのモバイル関連サービスを活用して、モバイルアプリケーションをつくるための、サーバーサイド、クライアントサイドのSDKだ。さらに同社は、このSDKを使った特定業種向けアプリケーションとして、「IBM Ready App for Banking」「IBM Ready App for Healthcare」「IBM Ready App for Insurance」「IBM Ready App for Retail」も公開している。
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