DNS仕様において、UDPを使用した問い合わせおよび応答メッセージサイズが512バイトまでに制限されている理由を説明する。
RFC 1034/1035で標準化されたDNS仕様では、UDPを使用した問い合わせおよび応答メッセージサイズが512バイトまでに制限されている。これは、現在インターネットで広く用いられているIPv4において、64バイトのヘッダーを含む576バイトまでのデータを一度に受信できるデータグラムとして保証することを義務付けられていることに由来する(RFC 791で定義)。
IPパケットのフラグメンテーションが発生する場合、パケットのロスや到着順序の入れ替わりなどを考慮した複雑な処理が必要になる。DNSではこのような処理によって負荷が増大することを避けるため、DNSメッセージサイズについて、UDPヘッダー、IPヘッダーとの合計が576バイトを超えない512バイトを最大サイズとして採用した。
512バイトを超えるDNSメッセージのやりとりには、TCPやDNSの拡張機能であるEDNS0を利用する必要がある。
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