フォーティネット、単体でも安全に使える無線LANソリューションを発表無線LANコントローラーはクラウドで提供、UTM内蔵

フォーティネットジャパンは新たな無線LANソリューション「FortiCloud AP Network」とSmartAP製品「FortiAP-S321C」を発表した。一括して設定を反映でき、UTM機能を内蔵することから、これまで無線LANやフォーティネット製品を利用していなかった企業にもアプローチできるソリューションとしている。

» 2015年10月20日 18時00分 公開
[宮田健@IT]

 フォーティネットジャパンは2015年10月20日、ブランチオフィスや小規模企業において安全な無線LAN環境を提供するソリューション「FortiCloud AP Network」の日本国内での提供を発表した。2015年8月に米フォーティネットが発表したソリューションの日本版で、UTM(Unified Threat Management:統合脅威管理)内蔵の無線LANアクセスポイント「FortiAP-S321C」と合わせて利用することで、複数の無線LANアクセスポイントをクラウド上で一括して管理ができる。

セキュリティ機能のギャップを埋めた点が、既存のクラウド型無線LANソリューションとの違いだとしている

 FortiCloud AP Networkは無線コントローラー機能をクラウド上で提供するソリューション。対応する製品をネットワークに接続し、Web管理画面からアクセスポイントを登録することで一括管理できる。対応する無線LANアクセスポイント「FortiAP-S321C」にはIPS(Intrusion Prevention System:侵入防止システム)やアンチウイルス、Webフィルタリング、アプリケーション制御などのUTM機能も内蔵されており、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスを接続する際にもセキュリティ機能を提供できる。FortiCloud AP Networkは接続数や拠点数によらず無償で提供され、既存のフォーティネット製品「FortiAP」も同様に一括管理可能だ。

フォーティネットジャパン プロダクトマーケティング部 田中愁子氏と「FortiAP-S321C」

 フォーティネットジャパン プロダクトマーケティング部 田中愁子氏は「これまでの無線LANアクセスポイント製品は、マルウエアに感染したモバイルデバイスも接続時の認証を通ってしまう。(FortiCloud AP Networkは)モバイルデバイスのリスクを考えたとき、エンドポイントセキュリティを安価に実現できる製品」と述べる。中小規模のオフィスやホテルなどの他、マルチテナント機能を使いSI事業者向けにも展開する。

 FortiAP-S321Cは3x3 MIMO(Multiple lnput Multiple Output)アンテナ内蔵の無線LANアクセスポイント機能、UTM機能を内蔵し、IEEE 802.1Xの認証機能にも対応する。Active Directoryにも対応しており、ローカルネットワークのActiveDirectoryやFortiCloud AP Networkをクラウド認証サーバーとして利用することも可能。シグネチャーアップデートは既存のFortiGateと同じものを利用する。

 FortiAP-S321Cの価格は既存のFortiAPとほぼ同じ価格帯を予定しており、米国では700ドルで販売している。追加で年間15ドルのセキュリティバンドルを購入することでセキュリティ機能を有効化できる。FortiCloud AP Networkは既にグローバルサーバーでのサービス(日本語対応済み)を提供しており、さらに日本専用のサーバーを2016年4〜6月に提供する。FortiAP-S321Cは2015年12月下旬に出荷を開始する予定だ。

FortiAP-S321Cの仕様
FortiAP-S321C

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