「EDNS0」とは何ですか?DNS Tips

DNSの拡張機能として定義されている「EDNS0」について説明する。

» 2015年11月30日 05時00分 公開

 EDNS0(Extension Mechanisms for DNS version 0)はDNSの拡張機能であり、RFC 6891で定義されている。EDNS0を利用することによって、512バイトよりも大きいDNSメッセージをUDPで送受信可能になる。

 当初のDNSの仕様(RFC 882)で定義され、RFC 1035に引き継がれたUDPにおけるDNSメッセージサイズの512バイト制限は、当時のネットワークの信頼性や制約を考慮した上で設定されたものである。

 しかし、DNSSECの登場やIPv6の導入などにより、メッセージの増大に伴うUDPメッセージサイズのオーバーフローと、オーバーフローした場合に実行されるTCPフォールバックの高いオーバーヘッド(512バイトの壁)が問題として顕在化してくるようになった。EDNS0は、このUDPにおける512バイトの壁という問題を解決するために標準化された。

 EDNS0の利用には、送信側と受信側双方の対応が必要であり、経路上のネットワーク機器においても、512バイト以上のDNSメッセージが通過できるように設定されている必要がある。

平林 有理(ひらばやし ゆうり)

所属:株式会社日本レジストリサービス(JPRS) システム部

学生時代に学内サーバー構築、学生貸与PCのマスターイメージ作成などを担当。研究活動の中でDNSSECに興味を持つ。2015年JPRS入社、レジストリシステムの開発・運用に従事。DNS Summer Days 2015にて「DNS Summer Daysのチュートリアルの歩き方」発表。


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