トレジャーデータ、OSS機械学習ライブラリHivemallを追加サービスとして提供開始リブセンスも採用

トレジャーデータは2016年2月18日、「トレジャーデータサービス」に、オープンソースの機械学習ライブラリ「Hivemall」の機能を追加したことを発表した。トレジャーデータサービスに格納されたデータに対して、直接、機械学習処理を効率的に扱うことができ、機械学習の導入・運用のハードルが低いという。

» 2016年02月19日 16時27分 公開
[三木 泉@IT]

 トレジャーデータは2016年2月18日、「トレジャーデータサービス」に、オープンソースの機械学習ライブラリ「Hivemall」の機能を追加したことを発表した。

 Hivemallは油井誠氏が中心となって開発してきたオープンソースの機械学習ライブラリ。油井氏は2015年4月にトレジャーデータに転職、以後もこのプロジェクトを推進している。

 トレジャーデータは、今回の発表について、「Hivemallには、ロジスティック回帰等の回帰分析やランダムフォレストによるクラス分類、行列因子分解を利用したレコメンデーション等のさまざまな機械学習アルゴリズムが実装されており、利用者は複雑なプログラミングをすることなく、HiveQL クエリを使って学習から予測まで機械学習の一連の処理を実行できる。トレジャーデータサービスに格納されたデータに対して、直接、機械学習処理を効率的に扱うことが可能であり、機械学習の導入・運用のハードルが低い」と説明している。

 トレジャーデータは、Hivemall を通じ、アドテク企業にとっての広告のクリック率予測やオーディエンス拡張のアルゴリズムの改善、EC 企業にとっての商品推薦やユーザの離反防止、といった用途で、トレジャーデータサービスをさらに推進していくという。

 同社はまた、このトレジャーデータサービスとHivemallの組み合わせが、リブセンスの提供する中古不動産売買の市場価値情報サイト「IESHIL(イエシル)」で採用されたと発表した。

 これまでの中古不動産価格査定では、「広さだけでは査定できない」「地域によって駅徒歩距離の価値が違う」「地域によって参考価格がほとんど存在しない場合がある」「同じ部屋が市場に何度も出回ることがないなど再現性がない」「築年数が経ち、修繕されることに影響を受け、値幅が広くなる 」といった課題があったが、多様な機械学習モデルを構築・検証することで、約4カ月のうちに、実用的な中古不動産価格の推定が実現したという。

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