米IBMは2016年2月22日(米国時間)、AWS Lambdaに似たイベントドリブンなプログラミングサービス「Bluemix OpenWhisk」を発表した。同時にこれを、Apache 2.0ライセンスに基づくオープンソースコードとして公開。同社は特徴として、オープン性とエコシステムの展開を強調している。
米IBMは2016年2月22日(米国時間)、同社が開催中の「IBM InterConnect 2016」で、IBM Bluemix上の新サービス「Bluemix OpenWhisk」を発表、「実験的」サービスとして提供開始した。同時にこれを、Apache 2.0ライセンスに基づくオープンソースコードとして公開した。
OpenWhiskは、AWS Lambdaと同様な、イベントベースのプログラミングサービス。外部からのイベントを受け、アクションとしてマイクロサービスを実行できる。開発者はサーバの運用を考える必要がない。JavaScriptなどでコードを書けばいい。
アクション実行のためのランタイムとしては、Node.jsに加え、アップルの生み出したオープンソース言語であるSwiftが用意されている。Swiftへの対応はユニークだ。別記事で紹介するように、モバイルアプリケーションバックエンドも構築できる。さらにDockerコンテナ上のカスタムバイナリも組み合わせられる。
アクションのもとになるイベントのソースとしては、スケジュール実行のほか、GitHubとNoSQLデータベースCloudantが即座に使えるという。また、IBMでは、オープンなAPIを通じ、だれでもOpenWhiskへのイベント通知を、自社のサービスに組み込めるとしている。IBMはさらに、同社が買収した天気予報サービス「The Weather Company」、Watsonの機械翻訳をはじめとしたコグニティブAPIなどからのイベントをOpenWhiskで使えるようにしていくという。アクションは特定のトリガーと結びつけるだけでなく、OpenWhisk API、CLI、iOS SDKから直接起動できる。
OpenWhiskの特徴として、IBMはCloud Foundryに似たオープン性およびエコシステムの可能性を強調する。オープンソースとしての提供により、ユーザーは自身でOpenWhiskのシステムを動かせる。また、OpenWhiskにイベント通知を行うサービスおよびソフトウェアの開発も自由にできるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.