OPNFVプロジェクトは、ネットワーク機能仮想化プラットフォームの第2版「OPNFV Brahmaputra」を公開した。
OPNFVプロジェクトは2016年3月1日、ネットワーク機能仮想化(NFV)プラットフォームの第2版「OPNFV Brahmaputra」を公開した。第2版では、機能の強化やテスト機能の拡張などが行われている。
まず、機能強化では、レイヤー3VPNのインスタンス化とコンフィギュレーション機能を備えた。また、IPv6環境での展開やテストに、OPNFVとして初めて対応している。
さらに、OpenStackのネットワークコンポーネント「Neutron」やデータコレクションコンポーネント「Ceilometer」といった開発プロジェクトとの共同作業や、米インテルと共同でネットワーク処理向けライブラリ「DPDK(Data Plane Development Kit)」を使う実装を開発、フォールト検出やリカバリー機能を向上させているという。
また、2016年2月に公開されたばかりのオープンソースのSDN(Software Defined Network)実装である「OpenDaylight Beryllium」を利用して、物理/仮想ネットワーク機能を組み合わせて特定の順序でフォワードする「Service Function Chaining(SFC)」機能も備えた。
テスト機能については、OPNFV第1版の「Arno」に実装された一連の機能を拡張し、システムレベルや処理性能などのテストに向けたフレームワークや手法を追加した。なおテストに関して、OPNFVでは、実行させたVNFアプリケーションがインフラに準拠していることを検証するプロジェクト「Yardstick」を運営している。このプロジェクトは、ETSI TST001仕様に沿ってシステムレベルの検証を行う。
OPNFVは、プロバイダーやクラウドベンダー、基盤ベンダーなどに向けたキャリアグレードの統合的NFVプラットフォームをオープンソースで開発するプロジェクト。オープンソースで開発されている各種コンポーネントの間の整合性や処理性能、相互運用性を保証するために、同業者が協力して構築している。創設メンバーには、AT&T、Brocade、China Mobile、Cisco、Dell、Ericsson、HP、Huawei、IBM、Intel、Juniper Networks、NEC、Nokia Networks、NTTドコモ、Red Hat、Telecom Italia、Vodafoneなどが名を連ねる。
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