まずToradexへのUnity 5.3のプロジェクトの配置から実践しよう。
Windows IoT Core Watcherより、Toradexの「IpAddress」が取得できているか確認をする。続いて、VS2015メニューにある「リモートコンピューター」の[▼]アイコンをクリックする(図12)。
Toradexへの配置が始まる。幾つかのエラーが表示されるかもしれないが、右下のプログレスバーが動いているならば、配置は実行されているのでしばし待とう(図13)。
配置に成功すると、Toradexのボードで表示される(動画1)。
なお、Windows 10 IoT Coreに配置した場合は、全て全画面での表示になる。
ボードコンピュータへの配置時に、「●●のファイルがコピーできません」「処理に時間がかかっています」「●●のファイルが削除できませんでした」などメッセージが表示されてうまく配置できないことがある。Toradexでも、Raspberry Pi 3でも同様だ。ここではToradexでの例を説明する。
まず、ボードコンピュータを再起動して、再配置の作業を試してほしい。VS2015メニューのビルド→「ソリューションのクリーン」を実行してから再配置するとなお良いだろう。
それでもエラーが出てしまう場合は、「WinSPC」(Martin Prikryl 氏作)などのFTPクライアントを使って対処する方法がある。
WinSPCでは、左ボックス内の「新しいサイト」をクリックして、転送プロトコルは「FTP」、暗号化は「暗号化なし」、ホスト名には「起動しているボードコンピュータのIPアドレス」(Windows IoT Core Watcherより、デバイス名の上で右クリックして表示される「Copy IP Address」)、ポート番号は「21」、ユーザー名は「administrator」に設定して接続する。
ボードコンピュータにFTP接続すると、WinSPCでは、左ペインにローカルPCのフォルダが、左ペインにToradexのルートフォルダが表示される。Toradexのフォルダに配置されるデータは「Data\Users\DefaultAccount\AppxLayouts」内にある。配置エラーが続く場合は、ここにある「フォルダ名の末尾にWindows PCのユーザー名があるフォルダ」をWinSPCの操作で削除して、再度配置する(図16)。
削除したら、VS2015で「ビルド→ソリューションのクリーン」を実行して、再び配置を行おう。これで、多くの場合は配置ができるようになる。
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