OpenFogコンソーシアムと日本政府主導のIoT推進コンソーシアムが協調。IoT/フォグコンピューティング技術の開発や標準化を共同で推進していく。
OpenFogコンソーシアムは2016年10月3日、日本政府が主導するIoT推進コンソーシアムと協調する覚書を締結したと発表した。フォグコンピューティングの技術やテストベッド開発、標準化活動などを共同で推進していく。また、2016年6月に発足した日本地区委員会のディレクターに、日立製作所のICT事業統括本部でシニアテクノロジーエバンジェリストを務める安田誠氏を選任したことを明らかにした。
OpenFogコンソーシアムとIoT推進コンソーシアムは、以下の5点について合意し、協力してIoT時代を切り開いていくとしている。
フォグコンピューティングとは、モノとクラウドの間に位置するネットワーク層にもコンピューティング機能を分散/階層化させ、応答性を向上させようとする概念。既存のクラウドコンピューティングでは、ネットワークの高い応答性と伝送速度を必要とするロボット制御のようなIoTアプリケーションへの対応に限界があったという。
OpenFogコンソーシアムは、こうしたIoT、AI、ロボティクス、ネットワークを介した触覚通信などの分野で課題となっている、通信の伝送速度や遅延といった問題の解決を目的に、英ARM、米シスコシステムズ、米デル、米インテル、米マイクロソフト、米プリンストン大学によって設立された。日本企業では、NTTコミュニケーションズ、東芝、さくらインターネット、富士通などが参画する。
一方のIoT推進コンソーシアムは、産官学が参画/連携し、IoT推進に関する技術の開発・実証や新たなビジネスモデルの創出を推進するための体制を構築することを目的に、2015年10月に日本政府を主導に設立された。官民を挙げてIoTを活用した未来への投資を促す環境を整備するとしている。
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