SUSE、「SUSE Linux Enterprise 12 Service Pack 2」を発表:「厳格なセキュリティ要件」への対応などを強化
SUSEが「SUSE Linux Enterprise 12 Service Pack 2」を発表。信頼性とセキュリティを強化した他、新しい技術に対応した。
SUSEは2016年11月21日、エンタープライズ向けサーバOS「SUSE Linux Enterprise 12 Service Pack 2(以下、12 SP2)」を発表した。
新バージョンの12 SP2では、エンタープライズ向けサーバOSとして、信頼性とセキュリティをより強化した他、エンタープライズ需要に沿う幾つかの新技術をサポートした。主な強化点は以下の通り。
- 「Open vSwitch」とDPDK(Data Plane Development Kit:データプレーン開発キット)を融合させたソフトウェア定義型ネットワーキング(SDN)技術により、パケット処理能力を10倍に向上させた
- 不揮発性メモリのNVDIMMに、Technology Previewとして対応。NVDIMMは、システムメモリやキャッシュとしての他、高速なストレージ装置としても利用できる。SUSEでは、いずれの利用方法でも実運用前にテストすることを勧めている
- 米国立標準技術研究所(NIST)の暗号に関するセキュリティ要件「FIPS 140-2」認証を取得。米連邦政府や、米連邦情報セキュリティマネジメント法(FISMA)、金融業界のセキュリティ要件に対応する
- SUSE Linuxの管理ツール「YaST(Yet another Setup Tool)」によって、システムを自動的にアップデートし、インストーラの段階で災害耐性を向上させる機能を備えた
- 64ビットのARM v8(AArch64アーキテクチャ)とIBM POWERの64ビットリトルエンディアンに対応した
- デスクトップ環境に「GNOME 3.20」を採用した
- VMwareのハイパーバイザーによる仮想環境で、「open-vm-tools(VMware Toolsのオーブソースによる実装)」に対応した
- コンテナ技術を、仮想化機能の制御用ライブラリ(libvirt)に統合した。また、Dockerに完全対応した
上記機能強化が行われたソリューションは以下の通り。
- SUSE Linux Enterprise Server
- SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications
- SUSE Linux Enterprise Server for z Systems/LinuxONE
- SUSE Linux Enterprise Server for POWER
- SUSE Linux Enterprise Server for ARM
- SUSE Linux Enterprise Server for Raspberry Pi
- SUSE Linux Enterprise High Availability ExtensionとGeo Clustering for SUSE Linux Enterprise High Availability Extension
- SUSE Linux Enterprise Desktop
- SUSE Linux Enterprise Workstation Extension
なお、SUSE Linux Enterprise Server 12の現ユーザーは、旧サービスパックのインストールをスキップする機能を利用して、SUSE Linux Enterprise Server 12から12 SP2へ直接アップグレードできる。
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