近年、クラウドへの注力を強めるオラクルは、Oracle Cloud Platform上でビッグデータ関連のクラウドサービスも提供している。既に企業が専有環境でHadoopクラスタをオンデマンドにプロビジョニングできるサービスとして「Oracle Big Data Cloud Service」が提供されており、同サービス内でHadoopデータをR言語で分析したり、付属するETLツールを使ってHadoop上でデータ加工を行ったりすることができる。同サービスを利用することで、初期投資を大幅に抑えながらHadoop環境を使い始められるわけだ。また、オプションとしてOracle Big Data SQLのクラウドサービスのリリースが近く予定されている。
「オラクルのHadoopクラウド環境には、3つの特徴があります。1つはお客さまの専有環境であること。ネットワークもノードも全て専有環境であるため、他のシステムにパフォーマンスなどの影響を受けることはありません。2つ目は、Hadoop上のデータの分析や加工が可能なツールが初めから付属していること。そして3つ目は、Oracle Exadata Cloud Serviceと高速に連携できるだけでなく、SaaS、PaaS、IaaS、さらにはData as a ServiceであるOracle Data Cloudといったさまざまなクラウドサービスと連携させ、可用性の高いクラウド環境を短期間で構築してデータ活用を始められることです」(ダイク氏)
また、オラクルはパブリッククラウドとして提供しているOracle Cloudの環境を、そのまま企業のデータセンター内に設置可能な「Oracle Cloud at Customer」を提供しており、その提供メニューの1つにOracle Big Data Cloud Serviceと同様のハードウェアとソフトウェアを利用できる「Oracle Big Data Cloud Machine」を加えることも予定している。
「ビッグデータ技術を使いたいが、分析対象データの機密性が高い、あるいは法規制などで社外への持ち出しが制限されているといった場合に、パブリッククラウドを使うのは難しいでしょう。また、膨大なデータをパブリッククラウド上に乗せるためには専用線などの多大なコストが発生してしまいます。そうしたケースに最適なのがOracle Cloud at Customerです。企業のファイアウォールの内側で、オラクルが運用管理するOracle Big Data Cloud Machineを安全に利用できます。このサービスにより、オラクルのお客様にとってクラウドはネットワークの向こう側だけにあるものではない、“Cloud Everywhere”な時代が到来したのです」(ダイク氏)
RDBMSは汎用性の高いデータベースであり、今日では世界中の企業でデータの保管/活用に広く利用されている。しかし、データベースを取り巻く環境は時代とともに変化していく。ダイク氏も、「データベースの世界には、今後も大きな変化が訪れる可能性が十分にあります」と話す。
こうした中で自社のIT環境の最適化を考えていくのならば、従来のようにRDBMSだけを前提とせず、Oracle Big Data ApplianceやOracle Big Data Cloud Service、さらにはOracle Big Data Cloud Machineの登場によって導入のハードルが大きく下がったHadoopの活用も視野に入れるべきだろう。
「Hadoopの導入をためらうお客さまもいらっしゃいますが、何も心配することはありません。関連する技術の中には使い方を注意すべきものもありますが、Hadoopの中核となるアーキテクチャはしっかりと設計されています。これだけで全ての問題を解決できるというものではありませんが、RDBMSと組み合わせて適切に使えば必ずメリットが得られます。Hadoopが登場してから、既に10年が経過しています。これほど浸透した技術を活用しない理由があるでしょうか。Hadoopは、これからの時代の必須技術の1つなのです」(ダイク氏)
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