オーナーとパーミッションの設定を行います。設定内容は以下の通りです(表2)。
オーナー | パーミッション | |
---|---|---|
wp-config.php | kusanagi.kusanagi | 0644 |
DocumentRoot以下 | kusanagi.kusanagi | ファイル:0644、ディレクトリ:0755 |
wp-content/uploads以下 | httpd.www | ファイル:0644、ディレクトリ:0755 |
wp-content/uploads/.htaccess | kusanagi.kusanagi | 0644 |
設定コマンド例は以下の通りです。
cd /home/kusanagi/example.com chown kusanagi.kusanagi wp-config.php chmod 0644 wp-config.php chown -R kusanagi.kusanagi DocumentRoot chmod 0755 DocumentRoot cd DocumentRoot find ./ -type d | xargs chmod 0755 find ./ -type f | xargs chmod 0644 chmod 0777 wp-content cd wp-content rm advanced-cache.php chown -R httpd.www uploads chown kusanagi.kusanagi uploads/.htaccess
なお、上記のコマンド例では、wp-contentディレクトリのパーミッションを一時的に「0777」としています。これは、管理画面のKUSANAGIメニューからwp-contentディレクトリ直下にページキャッシュ用の「advanced-cache.php」や置換処理用の「replace-class.php」などのファイルを配置できるようにするためです(配置されるファイルのオーナーはhttpd.www、パーミッションは0644となります)。本番運用を開始する際には、wp-contentディレクトリのパーミッションを「0755」に戻すことを忘れないようにしてください。
管理画面へログインして、プラグインやテーマのアップデート、各種設定の確認、動作検証を行います。
アップデートは、ftpでの自己接続方式で行います。管理画面>更新メニューでは、接続情報として以下の情報を使用してください(表3)。
項目名 | 内容 |
---|---|
ホスト名 | localhost |
FTPユーザー名 | kusanagi |
FTPパスワード | (kusanagiユーザーのパスワード) |
以上、各種設定の確認と動作検証が済んだら、手順(9)で設定したwp-contentディレクトリのパーミションを「0755」に戻します。
最後にDNSを新環境に切り替えれば、HTTP接続でのKUSANAGI環境への移行作業は完了です。
次回は実践編として、「KUSANAGI上で稼働するHTTP接続のWordPressサイトを“常時SSL、HTTP/2化”する手順」を解説します。
1971年栃木県生まれ。中学1年生で電波新聞社の『マイコンBASICマガジン』にプログラムを寄稿して以来、プログラミング歴30年。早稲田大学法学部を卒業後、野村證券に入社。公認会計士第二次試験合格。2002年にプライム・ストラテジー株式会社を設立、代表取締役に就任する。2005年にPT. Prime Strategy Indonesiaを設立して以来、アジアでのITビジネスに携わる。執筆監訳書籍に『WordPressの教科書』シリーズ(SBクリエイティブ)、『詳解 WordPress』『WordPressによるWebアプリケーション開発』(ともにオライリー・ジャパン)などがある。
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