2017年秋にリリース予定のWindows 10 Fall Creators Update(バージョン1709)では、「設定」アプリの項目が増えます。本連載第99回で「設定」の各項目へのショートカットに使用できる「ms-settings:URI」の一覧を紹介しましたが、早くもこの一覧に追加が必要になりそうです。
Windows 10 Fall Creators Update(バージョン1709)は2017年秋(9月ごろ)に完成し、「Semi-Annual Channel(Targeted)」向けにリリースされる予定です。
Windows 10のこれまでのリリースを経て、「Current Branch(CB)」や「Current Branch for Business(CBB)」といった名称、概念も認識されつつあると思います。それが突然、「Semi-Annual Channel(Targeted)」向けリリースと言われ、ビックリされた方もいるのではないでしょうか。「CBじゃないの?」という驚きの声が聞こえてきそうです。
Windows 10のサービスモデルに詳しい人も「あれ、Semi-Annual Channel(Pilot)になるんじゃなかったっけ?」と思ったに違いありません。筆者もそう思っていました。
Microsoftは2017年4月、Windows UpdateのサービスモデルをOffice 365 ProPlusとそろえ、1年に2回(3月ごろと9月ごろ)、機能更新(新バージョン)をリリースし、サービスモデルの名称をCB/CBBから、Semi-Annual Channel(Pilot)/Semi-Annual Channel(Broad)に変更することを発表しました。そして、Office 365 ProPlusとリリースがそろえられるのは、2017年9月からとされていました。
その後、ユーザーからのフィードバックに基づいて「Semi-Annual Channel(Pilot)」は「Semi-Annual Channel(Targeted)」に、「Semi-Annual Channel(Broad)」は単に「Semi-Annual Channel」(Broadを削除)に変更されました。
そして、2017年7月末、変更後の名称に基づいて、2017年4月にCBにリリースされたWindows 10 Creators Update(バージョン1703)がSemi-Annual Channelとしてリリースされました。Windows 10のUI(ユーザーインタフェース)やポリシー設定、管理ツールなどに名称変更は反映されていないので、Semi-Annual Channel向けリリースは、CBBで運用されているWindows 10に向けて配布が始まりました。
サービスモデルの名称変更と、Windows 10のUIの不一致がややこしいことになっていますが、Windows 10のリリース情報にはWindows 10 バージョン1703がSemi-Annual Channel向けにリリースされたことが反映されています。
Windows 10 Fall Creators Update(バージョン1709)は、Semi-Annual Channel(Targeted)としての初めてのリリースになります。このとき、Office 365 ProPlusに関してもバージョン1709がSemi-Annual Channel(Targeted)としての初のリリースとなり、ここでWindows 10とOffice 365 ProPlusのリリースサイクルがそろうことになります。
サービスモデルの名称と概念の変更については、以下の公式ブログのアナウンスや製品ドキュメントで確認できます。筆者が最近書いた関連する記事には、2017年7月末の時点で可能な限り追記しておきました。なお、Office 365 ProPlusの製品ドキュメントによると、サービスモデルの名称変更は“お客さまからのフィードバックに基づき、更新チャネルをより分かりやすい名前に変更”(2017年7月末時点の機械翻訳)したのだそうです。
この変更が分かりやすいかどうかは、読者の判断にお任せしますが、フィードバックには日本人の声が含まれていないか、あるいは他の言語圏からのフィードバックの中に埋もれてしまったようですね。頭文字で略すのも分かりにくいですし、すてきな適訳も思い付きません。
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