Amazon Web Services(AWS)のファシリティ、サーバを活用してVMwareが自社のサービスとして提供する「VMware Cloud on AWS(以下、VMC on AWS)」が、2017年8月28日(米国時間)、とうとうサービスインした。当初利用可能なリージョンは米国西部(オレゴン)のみ。「2018年にかけて、世界中のAWSリージョンに展開する」という。
Amazon Web Services(AWS)のファシリティ、サーバを活用してVMwareが自社のサービスとして提供する「VMware Cloud on AWS(以下、VMC on AWS)」が、2017年8月28日(米国時間)、とうとうサービスインした。当初利用可能なリージョンは米国西部(オレゴン)のみ。「2018年にかけて、世界中のAWSリージョンに展開する」という。
参照記事:
VMware Cloud on AWSについて、現時点で分かっていること
画面で見るVMware Cloud on AWS。AWSで手軽に専有vSphere環境を構築
VMwareは8月28日より、同社イベント「VMworld 2017」を開催する。午前9時(米国太平洋時間)に予定されている基調講演に先駆け、午前5時の発表となった。
サービスの提供開始で注目が集まるのは、料金体系および利用に関わる制限の有無だ。
VMC on AWSはホステッドプライベートクラウドサービス。顧客はサーバハードウェアを自社のみで専有利用することになる。そこで最低の利用規模が気になるが、4物理ホストからとなっている。また、最大の利用規模については、少なくとも当初は16物理ホストに限定されるという。拡張、縮小は1ホスト単位で、オンデマンドで行える。
課金は物理ホスト単位。当初は時間単位のみ。1時間から利用でき、利用期間のコミットは不要。将来、1年単位あるいは3年単位のサブスクリプションを追加提供するという。VMware vvSANで提供されるストレージはNVMeフラッシュを採用。4ホストの最小構成では、21TBが使えるという。価格にはこのストレージの利用料金も含まれることになる。
料金表はここに示されている。ホストの1時間当たりの料金であり、ユーザーはこの上で任意のサイズの仮想マシンを複数台構築して稼働できる。ホストのスペックは2CPU/36コア、RAM は512GB、ローカルフラッシュストレージがキャッシュ3.6TB、名目容量10.7TB。
この価格にはVMwareのソフトウェアとAWSのインフラ、サポートコストが含まれている。データ転送料金、IPアドレス変更については、AWSと同一の課金がなされるという。
一方VMwareは、既存顧客に向けて「VMware Hybrid Loyalty Program」と呼ぶディスカウントを提供すると発表している。これはVMware vSphere、VMware NSX、VMware vSANのユーザーを対象としたもので、最大25%のディスカウントが受けられるという。
VMC on AWSでは、VMware NSXを活用することで、AWSデータセンターのサーバを自社インフラの一部であるかのように扱えるネットワークセキュリティ機能、およびAWSサービスとの高速な直接接続も特徴。今回あらためて確認したところ、AWSのサービスのうち、VPC経由で利用できるものは全て、VMC on AWSの仮想ネットワークセグメントからも使えるという。
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