三菱自動車が、試作車開発や量産車の生産を支える設計部品表システムの運用基盤を「Oracle Exadata」で刷新した。併せて「Oracle Database Appliance(ODA)」を導入し、災害対策環境を構築。堅牢性と可用性を確保し、処理の高速化を実現した。
三菱自動車工業(以下、三菱自動車)は、設計部品表システムのIT基盤として、Oracleのデータベース専用マシン「Oracle Exadata Database Machine(Oracle Exadata)」を導入した。2018年1月10日に日本オラクルが発表した。
三菱自動車では、自動車開発の中でも重要なプロセスである試作車開発や量産車の生産を、グローバル共通の設計部品表システムで支えている。24時間365日の安定運用が求められるシステムの基盤として、従来は信頼性と可用性を重視し、メインフレームで構築したシステムを利用してきたが、運用コストの高さや性能面の限界が課題になっていた。
そこで今回、従来システムと同等以上の信頼性を有し、今後の処理量の増大にも対応できるシステム基盤を構築するため、Oracle Exadataの導入を決定。事前検証を行い、ピーク時のデータ量の急増大にも耐えうることを評価した。
Oracle Exadataに移行した結果、部品表の構成表示や技術情報イメージの表示といった、部品管理システムにおける主要な17種類の処理で高速化を実現。部品番号リストの表示では、処理時間が最大70%削減できたという。
また、災害時のデータ保護を目的に、データベース専用機「Oracle Database Appliance(ODA)」を導入して、災害対策環境も構築した。データベースは、「Oracle Database 12c」を採用している。
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