クラウドネイティブアプリケーション開発・運用関連のオープンソースプロジェクトをホストするなどの活動を行っているCloud Native Computing Foundation(CNCF)は2018年03月6日(米国時間)、Kubernetesを最初の「卒業プロジェクト(Graduated Project)」に認定したと発表した。同プロジェクトはこれまでIncubating Projectのステータスにあった。
クラウドネイティブアプリケーション開発・運用関連のオープンソースプロジェクトをホストするなどの活動を行っているCloud Native Computing Foundation(CNCF)は2018年03月6日(米国時間)、Kubernetesを最初の「卒業プロジェクト(Graduated Project)」に認定したと発表した。同プロジェクトはこれまでIncubating Projectのステータスにあった。
では「卒業」とは何なのか。KubernetesがCNCFを離れるという意味ではない。プロジェクトのガバナンス、コミュニティの広がり、コードコントリビューションの活性度、プロジェクトとしての組織力などで、成熟度が一定の段階に達し、プロジェクト活動に関する「教育的指導」が不要になったことが、CNCFの技術統括委員会(Technical Oversight Committee:TOC)に認定されたもの。
CNCFは傘下のプロジェクトを「Inception」「Incubating」「graduated」の3つの成熟度段階で分類している。要件に基づいてプロジェクトが成熟度をTOCに証明すれば、より高い成熟度に移行できる。2018年3月6日(米国時間)時点で、CNCFは16のプロジェクトをホストしているが、そのうちInceptionが2、Incubatingが13、そしてGraduatedが1ということになった。
CNCFはKubernetesとその関連ソフトウェアを前提とし、これらのために活動することを目的とした団体だととらえがちだが、正確にはそうではない。KubernetesがCNCFを去ることは、現時点で考えられないが、他のコンテナオーケストレーションソフトウェアのプロジェクトがCNCFにホストされることは、理屈上あり得る。
「CNCFのCOOに聞いた、CNCFとOCI、Docker、Kubernetes、Cloud Foundryとの関係」の中で、CNCFのCOOであるクリス・アニズィック(Chris Aniszczyk)氏は、「私たちは特定の技術に自分たちを結び付けようとはしていない。(Kubernetesとは)別のオーケストレーションプラットフォームが、CNCFに(『ホストしてほしい』といって)きたとしたら、TOCが承認する限り、受け入れることになるだろう」と述べている。
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