「Googleクラウドメッセージング(GCM)」のサーバおよびクライアントAPIが2019年4月11日付けで廃止されることになった。開発者は後継の「Firebase Cloud Messaging(FCM)」に早急にアップグレードする必要がある。
Googleは2018年4月11日(米国時間)、開発者がサーバとクライアントアプリ間でメッセージを送信できる無料サービス「Googleクラウドメッセージング(GCM)」のサーバおよびクライアントAPIを2019年4月11日付けで廃止すると発表した。後継サービスの「Firebase Cloud Messaging(FCM)」に早急にアップグレードし、FCMのメリットを活用してほしいと開発者に呼び掛けている。
Googleは2018年4月10日からGCMを非推奨としており、GCM関連のWebページでその告知を行い、FCMへの移行を促している。
FCMは、通知やデータメッセージを信頼性の高い方法でiOS、Android、Webに無料で送信できるサービスだ。「クライアントアプリに通知メッセージを送信することで、ユーザーにアプリを再度アピールし、定着率の向上につなげることができる」とGoogleは述べている。
FCMでは、Firebaseコンソールの直感的な通知インタフェースや、改良されたレポート機能、他のFirebaseプロダクトとのネイティブな統合といった新機能も利用できる。通知のターゲット設定やテストも簡単かつ効率的に行えるという。
Googleは、GCMからFCMへの移行ガイドや、移行に関連する疑問に答えたFAQを公開している。また、特に一般的な疑問をブログで取り上げ、次のように回答している。
トピックの組み合わせや、Firebaseコンソールから通知を直接送信する機能も利用できる。さらに、他のFirebaseプロダクトとの連携により、A/Bテストを行ったり、ユーザーの行動予測に基づいて通知のターゲットを設定したりすることもできる。
GCM APIを使っているプロジェクトがある場合、2019年4月11日より前に、FCMを使うようにクライアントおよびサーバコードを更新する必要がある。ただし、GCMトークンは引き続きFCMとともに動作するので、既存ユーザーにメッセージを送信できなくなるわけではない。
プロセス全体は移行ガイドに示されており、詳細を動画でチェックすることもできる。
アップグレード手順の概要は次の通り。
なお、この3つの手順は、まとめて行う必要はなく、自分のペースで進めることができる。
ユーザーがGCMロジックを含むアプリを使っている場合、引き続きメッセージを受信する。FCMはGCMとの下位互換性があるので、サーバのエンドポイントを更新しなくても、アプリのロジックを更新できる。また、アプリのロジックを更新しなくても、サーバのエンドポイントを更新できる。
Firebaseサービスの利用規約とFirebase Privacy and Security Policyの説明の通り。FirebaseについてGoogle Analyticsを無効にし、収集されるデータを減らすこともできるが、その場合、FCMの一部の機能も無効になることに注意する必要がある。
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