秘密のWindows Update for Businessショーその知識、ホントに正しい? Windowsにまつわる都市伝説(111)(2/3 ページ)

» 2018年06月06日 05時00分 公開
[山市良テクニカルライター]

答え:どちらもKB4100403が検出されることはありません

 前出の画面1と画面2、どちらの設定のPCでも、KB4100403が検出およびインストールされることはありませんでした(画面3)。

画面3 画面3 前出の画面1と画面2、どちらの構成のPCでWindows Updateを手動開始しても、KB4100403が検出およびインストールされることはない

 KB4100403がWindows Updateで検出およびインストールされるのは、機能更新プログラムと品質更新プログラムの延期可能な日数を、既定の「0日」とした場合です(画面4画面5)。更新チャネルの選択は関係ありません。画面1と画面2の設定を変更せずにKB4100403をインストールするには、「Microsoft Update Catalog」から更新プログラムのパッケージ(.msu)をダウンロードしてインストールします。

画面4 画面4 機能更新プログラムと品質更新プログラムの延期可能な日数を既定の「0日」にする(更新チャネルの選択は関係なし)
画面5 画面5 画面4の設定にすると、KB4100403がWindows Updateで検出およびインストールされる

解説:第二火曜日の累積更新とそれ以外の累積更新

 “じゃあ、品質更新プログラムの延期日数って何なのよ?”と思う人は多いでしょう。実は、筆者もWindows10 バージョン1703との挙動が違うという別の理由で“あれっ?”と思いました。少し古い公式ブログのアナウンスになりますが、まずは以下をご覧ください。

 このアナウンスでは、Windows 10 バージョン1703からの累積更新プログラムのリリースサイクルに関する方針変更について説明しています。従来と同様、毎月第二火曜日(日本ではその翌日の水曜日)には新しいセキュリティ更新を含む累積更新プログラム(分類:セキュリティ問題の修正プログラム/Security Updates、例:2018年5月9日のKB4103721)をリリースします。

 それ以外のタイミング、つまりその月の第二火曜日と次の第二火曜日の間に1回以上、新しい非セキュリティ更新を追加した累積更新プログラム(分類:更新/Updates、例:2018年5月24日のKB4100403)、まれに累積的ではない重要な更新(分類:重要な更新/Critical Updates)をリリースすると説明しています。

 このときのアナウンスでもう1つ重要なのは、“Windows Update for Businessポリシーが構成されたデバイスには、第二火曜日以外にリリースされる「更新」と「重要な更新」はインストールされない”ということです。実のところ、筆者はこのことをすっかり忘れていました。

 この変更はWindows 10 バージョン1703で行われ、自動更新では「更新」と「重要な更新」が検出されることはなくなりました。ただし、Windows 10 バージョン1703では、Windows Updateの「更新プログラムのチェック」をクリックすると、「更新」や「重要な更新」が検出されるという挙動になっていました。

 それが、Windows 10 バージョン1709からは、「更新プログラムのチェック」をクリックしても検出されないように変更されたようなのです。筆者がWindows 10 バージョン1703、1709、1803のそれぞれについて、2018年5月の更新プログラムで確認した限り、そのような動きを示しました。こちらの変更が、筆者が“あれっ?”と思った方です。

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