Googleとゲームエンジン大手のUnityが、ゲーム開発を容易にすることを目的とした戦略的提携を結んだ。
Googleは2018年6月19日(米国時間)、リアルタイム3Dゲームおよびコンテンツ制作プラットフォーム大手のUnity Technologiesと、ゲーム開発を容易にすることを目的とした戦略的提携を結んだと発表した。
両社は共同で、コネクテッドゲームを制作するためのマネージドサービスおよびツールスイートを構築する。その第1弾は、リアルタイムマルチプレイヤーゲーム向けのものになる。
この取り組みの一環として、Googleは「Google Cloud」を、Unity Technologiesのゲームエンジン「Unity」を使ってコネクテッドゲームを制作する開発者向けのデフォルトクラウドとして提供し、開発者がゲームの制作やスケーリングを容易に行えるよう支援する。
ゲーム開発者は、専門的なクラウドの使い方を習得しなくても、Unity開発環境からGoogle Cloudを利用できる。Googleは、開発者がGoogle Cloudから得られるメリットとして、「プレイヤーが低レイテンシで接続できる堅牢なグローバルネットワーク」「ゲームサーバの高速なスケーリング」「巨大な3D環境の保持」「TB規模のメモリを搭載するマルチノード」を挙げている。
また、GoogleとUnityは、マルチプレイヤーゲームのプレイヤーをつなぐためのオープンソースプロジェクトを共同で創設する。このプロジェクトは、「両社のゲームに関する哲学を深く体現し、世界の主要ゲーム会社との協力に基づくコミュニティードリブンのオープンソースソリューションを実現する」とGoogleは説明している。このプロジェクトは2018年夏に公開され、ダウンロードやコードの寄贈が可能になる。
さらに、Unity Technologiesは現在、同社のサービスや製品を支えるインフラを全てGoogle Cloudに移行している。Unity開発者は、Unity Technologiesがビジネスの基盤として使用するのと同じクラウドでゲームの開発、テスト、グローバルリリースを行うことになる。
Googleは、「GoogleとUnity Technologiesは新たな提携が、開発者がゲーマーを喜ばせるコネクテッドエクスペリエンスを構築するのに役立つことを願っている」と述べている。両社は今回の提携を機に、両社が開発者支援を推進するコネクテッドゲームに関する解説ページを開設し、その中で開発者の要望も募っている。
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