Zabbixはオープンソースのシステム運用監視ソフトウェア「Zabbix 4.0」の提供を開始した。ユーザーインタフェースを刷新し、タグによる権限設定機能や、HTTPを利用した監視データの収集機能を新たに追加した。
ラトビアのZabbixは2018年10月2日、オープンソースのシステム運用監視ソフトウェア「Zabbix 4.0」の提供を開始したと発表した。
Zabbix 4.0では、ユーザーインタフェースを刷新し、タグによる権限設定機能や、HTTPを利用した監視データの収集機能など、50以上の機能を新規追加、強化した。LTS(Long Term Support)バージョンであるZabbix 4.0のサポート期間は最長7年で、Zabbix 3.2や3.4で実装された機能も含む。
Zabbix 4.0では、データのみを全画面表示する「キオスクモード」を備えるとともに、「コンパクトビューモード」では同じ画面サイズにより多くの情報を表示するようにした。一度により多くの障害情報を表示でき、重要度の高い障害がどれで、どの障害に対応する必要があるのかを効率よく表示できる。
収集した監視データをグラフ表示する機能も刷新した。さまざまな表現形式のグラフを用意しており、データセットごとにグラフの形式を指定できる。グラフの線のスタイルや軸、凡例などをカスタマイズでき、グラフ上に障害の発生状況を表示できる。
さらにグラフや障害履歴を表示する際の期間を指定するユーザーインタフェースも改善した。新たに、「now」「now-1d/d」といった文字列による期間選択を可能にした。期間をズームインできる他、前後に移動可能で、よく利用する期間をワンクリック選択できる。
また、新たにHTTPやHTTPSプロトコルによって監視データを取得する機能を備えた。REST APIやXML、SOAP、JSON-RPC、Prometheus、プレーンテキストなどの形式の監視データを収集できる。
タグによってユーザーごとに権限を設定できる機能も新たに備えた。メンテナンスの対象もタグによって設定できる。Webインタフェースにログインする際にシングルサインオンを利用できるよう、HTTP認証設定のオプションも強化した。
Zabbixは、サーバやサーバで稼働するサービス/ネットワーク、ネットワーク機器といったITリソースを監視するための、オープンソースの監視ツール。エージェントによる監視とエージェントレス監視のどちらも可能。プロキシによる分散監視とZabbixサーバによる中央管理のどちらにも対応する。GPL(GNU General Public License)に基づいて開発されており、商用と非商用に関わらず、ライセンスを守る限り、無料で利用できる。
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