Googleは、ライフサイクルAPI管理に役立つ「Apigee APIプラットフォーム」について、新機能である「Apigee APIモニタリング」「Apigeeエクステンション」「Apigeeホステッドターゲット」の正式提供を開始した。
Googleは2018年10月11日(米国時間)、包括的なライフサイクルAPI管理プラットフォーム「Apigee APIプラットフォーム」の新機能として「Apigee APIモニタリング」「Apigeeエクステンション」「Apigeeホステッドターゲット」の正式提供を開始したと発表した。
これらの新機能は、企業がデータの価値を引き出し、モダンなアプリケーションを提供できるよう支援するものだという。2018年7月からβ版が提供されており、今回正式版となった。新機能の概要は次の通り。
Apigee APIモニタリングは、運用チームがAPIの可用性を高め、シームレスな接続を顧客やパートナー、従業員に提供するのに役立つという。Apigee APIモニタリングを利用すると、あるAPIがなぜこのようなパフォーマンスにとどまっているのかが分かるため、運用チームはAPIで発生した問題の根本原因を正確かつ迅速に特定できる。また、MTTD(障害の平均診断時間)を大幅に短縮し、APIに関連する問題を、優先順位に応じて解決できるという。
Apigeeエクステンションを利用すると、「Cloud Firestore」「Cloud Pub/Sub」「Cloud Storage」「Cloud Spanner」といったGoogle Cloudサービスにシームレスにアクセスでき、サービスの操作も容易になる。その結果、API開発者は容易にポリシーパレットからポリシーを選択し、適用してこれらのGoogle Cloudサービスに接続できる。Apigeeエクステンションを一度構成した後は、全てのAPIプロキシで再利用できる。
Googleは、Google Cloudサービスだけでなく、InformaticaのiPaaS(integration Platform as a Service)サービスへのアクセスを可能にする新しいエクステンションの提供も開始する計画だ。Informaticaと共同で開発したエクステンションを使うことで、API開発者はポリシーを利用して、Informaticaの「Integration Cloud」で定義されたビジネス統合プロセスを呼び出すことができる。
さらに統合アーキテクトはこのエクステンションを利用することで、「Integration Cloud」で実装されたビジネスAPIと統合プロセスAPIをより簡便に利用できるようになる。具体的にはAPIプロキシの開発や管理に役立つプラットフォーム「Apigee Edge」に対して、マネージドAPIとして公開する作業を自動化できる。
Apigeeホステッドターゲットを使うことで、企業はこれまでよりも多くのビジネスロジックをAPIに簡単に追加できるようになる。具体的には「Google App Engine」を利用して、企業がJavaScript環境で動作していた「Node.jsアプリケーション」をネイティブランタイム環境で実行できるようにする。
これによって、企業はアプリケーションを、安全でスケーラブルな分離されたネイティブ環境にデプロイできる。この環境では、Edge APIプロキシがアプリケーションをターゲットサービスとして呼び出すことができる。
ほとんどの企業にとって、Apigee Edgeプラットフォーム内でのNode.jsの扱いは重要だ。Apigeeホステッドターゲットにより、各APIは可用性の高いスケーラブルなコンテナクラスタ上で、固有のコンテナとしてデプロイされる。このような動作によって、APIの一貫した可用性を確保でき、Node.jsのバージョンに起因する制限を解消できるという。
ホステッドターゲットにおいてNode.jsをネイティブサポートすることで、APIプロキシの開発プロセスが容易になり、企業がマネージドAPIの作成とデプロイに集中することに役立つという。
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