大丸松坂屋百貨店の札幌店(大丸札幌店)は、IoTとAIを活用して、レストランやカフェ、トイレ、授乳室、駐車場などの館内施設の利用状況をサイネージやスマホアプリにリアルタイムで表示するシステムを導入した。バカンの空席情報サービス「VACAN」などを活用する。
東日本電信電話(NTT東日本)とバカンは2018年11月29日、大丸松坂屋百貨店の札幌店(大丸札幌店)で、館内施設の混雑状況をAIで解析し、リアルタイムに一覧表示するサービスを2018年12月1日から提供すると発表した。
このサービスは、大丸札幌店のレストラン(15店舗)と各階カフェ(5店舗)、トイレ、授乳室、免税カウンター、ギフトセンター、駐車場などの混雑状況をAI解析で把握し、館内各フロアのサイネージやスマートフォンアプリに一覧表示するもの。
各施設に設置したカメラやセンサーから取得したデータをクラウド上のAIで解析し、混雑状況や空席情報を割り出して、「空」「残数わずか」「待ち時間(満席の場合)」の3段階で表示する。
これにより、来店客は、利用したい施設に足を運ぶ前にWebやスマホアプリで混雑状況を確認できるため、待ち時間の回避や館内の効率的な移動など、利便性の向上を図れるとしている。
AIを活用した施設利用状況の解析と配信には、バカンが提供する飲食店の空席情報サービス「VACAN」とトイレの空席情報サービス「THRONE(スローン)」を活用する。
また、サービスに必要な「フレッツ光」「ギガらくWi-Fi」の提供と運用サポ-トは、NTT東日本が担当。バカンが提供するカメラやセンサーなどのIoT機器に加え、取得したデータの蓄積とAI解析を行うクラウドも、NTT東日本がワンストップで運用サポートする。
NTT東日本とバカンでは、今後、大丸札幌店へのサービス導入効果を基に、混雑把握技術の向上や新たな商業施設向けソリューションの開発を進めていくとしている。
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