Dockerは2019年4月30日(米国時間)、開催中のイベントDockerCon 2019で、「Docker Enterprise」の最新版、「Docker Enterprise 3.0」を発表した。開発者、運用者をカバーしたワークフローの容易化や、異なる運用環境への対応のしやすさなどを特徴としている。
Dockerは2019年4月30日(米国時間)、開催中のイベントDockerCon 2019で、「Docker Enterprise」の最新版、「Docker Enterprise 3.0」を発表した。開発者、運用者をカバーしたワークフローの容易化や、異なる運用環境への対応のしやすさなどを特徴としている。
Dockerは新バージョンを、「ハイブリッドクラウドからエッジまで、組織があらゆるアプリケーションを構築して共通し、どこでも安全に動かすことのできる、デスクトップからクラウドまでをカバーした唯一のエンタープライズコンテナプラットフォーム」と表現している。
Docker Enterprise 3.0では、次のような新機能が追加された。
デスクトップツールのDocker Desktop Enterpriseが統合された。同ツールの目的は新しい開発者が開発作業を進めやすくすることにあるという。そこでDocker Desktop Enterpriseは、集中管理の下で配布でき、本番環境の構成を容易に複製できる。また、DockerのCLIコマンドを使わずに、テンプレートを用いてコンテナアプリケーションの開発を始められるようになっているという。
新たに加わったDocker Applicationは、DockerがMicrosoftなどと共同開発した、複数コンテナを単一のアプリケーションにパッケージングする仕様であるCloud Native Application Bundle(CNAB)に基づくツール。Docker Compose、KubernetesのYAMLファイル、Helm Chartsなどの構成を、基本的にデプロイ先の環境から独立した形で生み出すことができる。
Docker Enterpriseでは前バージョンの2.0からオーケストレーションエンジンとしてDocker Swarmに加え、Kubernetesをサポートしている。新たに「Docker Kubernetes Service(DKS)」という名前が与えられた同コンポーネントでは、開発者のデスクトップから本番環境まで、Kubernetes環境に一貫性をもたらすことができるという。バージョンパックによってKubernetesのバージョンの違いを吸収できる他、ロールベースのアクセス制御や認証などの機能を備える。
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