Oracle Database 20cが登場、一部機能を期限なく無料で試せる「Always Free」を開始Oracle OpenWorld 2019

Oracleは年次イベント「Oracle OpenWorld 2019」において、自律型データベースの機能拡充や「Exadata」ポートフォリオの拡大、Oracle Autonomous DatabaseとOracle Cloud Infrastructureの一部機能を期限なしで無料で試せる「Always Free」、顧客データの自動保護ソリューションを発表した。

» 2019年09月18日 18時00分 公開
[@IT]

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 Oracleは2019年9月16日(米国時間)、サンフランシスコで開幕した年次イベント「Oracle OpenWorld 2019」において、データ管理ポートフォリオの新機能や新サービスを発表した。

 発表の概要は以下の通り。

自律型データベースの機能拡充

 Oracleは、「ミッションクリティカルなワークロードをクラウドに移行したい」と考える企業のニーズに応えるべく、自律型データベース「Oracle Autonomous Database」の機能を拡充してきた。

 今回、Oracle Autonomous Databaseに専用デプロイオプションを提供開始した。このオプションはさまざまなデータベースワークロードについて、セキュリティと信頼性、運用管理機能を提供する。

 同時に管理プラットフォーム「Oracle Enterprise Manager」の新リリースでOracle Autonomous Databaseのサポートを強化した。オンプレミスのワークロードをOracle Autonomous Databaseをはじめとする「Oracle Cloud」へ簡単に移行することができるという。

「Exadata」ポートフォリオの拡大

 Oracleは、「Oracle Generation 2(Gen 2) Exadata Cloud at Customer」の提供開始と、データベースマシン「Oracle Exadata」の最新版「Oracle Exadata X8M」を発表した。

 Gen 2 Exadata Cloud at Customerは、Oracleのパブリッククラウドに「Cloud Control Plane」を実装し、企業がクラウド型データベース「Oracle Exadata Cloud」を自社のデータセンターで大規模に利用し、その全てのメリットを享受することを可能にするという。

 Exadata X8Mは、高帯域で低レイテンシのネットワークファブリックを実現する「RoCE(Remote Direct Memory Access over Converged Ethernet)」プロトコルや、Intel Optane DC Persistent Memoryモジュールを採用したPersistent Memory Acceleratorといった新技術を統合したサーバ。

 これらの技術と「Oracle Exadata System Software」における継続的な機能改善の融合により、Exadata X8Mシステムは、従来版と比べてI/O性能が2.5倍強に増え、I/Oレイテンシが10分の1以下に下がったという。

Oracle Database 20cなど、データベースソフトウェアの機能改善

 OracleはOracle Databaseで最先端のデータベース技術の導入を進めており、「Oracle Database 20c」とOracle Autonomous Databaseで提供するソフトウェアを今回プレビューした。

 その中には、Persistent Memory(PMEM)データベースや自動機械学習(AutoML)、パフォーマンスを向上させるバイナリJSONデータ型などが含まれる。

 新たに、行を暗号化して連結し、セキュアな台帳を提供する「ブロックチェーンテーブル」タイプを発表した。この台帳は、ブロックチェーンテーブルを別のテーブルのトランザクションクエリに加えられるようにすることで、既存のブロックチェーン実装技術と比べて使いやすいものになるという。

開発者向け支援を拡大

 Oracleは、同社のデータベースを開発者にとってアクセスしやすいものにする戦略を推進しており、その一環として、開発者や学生、教育者、関連組織がOracle Autonomous DatabaseとOracle Cloud Infrastructureの一部機能を期限なしで無料で試せるようになった。「Always Free」と名付けられたこのサービスでは、データベースの構築や学習、検索を行えるという。

 Always FreeのOracle Autonomous Databaseは、開発者向けにさまざまな機能を提供する。その中には「Oracle Application Express」(APEX)や「Oracle SQL Developer Web」「Oracle REST Data Services」などが含まれる。

顧客データを自動保護

 Oracleは、全てのOracle Database Cloudサービスの一部として、Oracle Cloud Infrastructure上で「Oracle Data Safe」の提供を開始した。

 Oracle Data Safeは、データベースセキュリティ対策を自動化し、データやユーザー、構成に関わるセキュリティ問題の可視性を高める統合型コントロールセンターとして機能する。データベース操作のモニタリングや機密データの特定、セキュリティリスクの最小化または除去を目的としたデータベースのマスキングなどが可能だ。

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