人気過去連載を電子書籍化し、無料ダウンロード提供する@IT eBookシリーズ。第57弾は、5章にわたってRPGを題材にサイバーセキュリティについて理解を深めてもらうという異色連載『RPGに学ぶセキュリティ』です。時に主人公の視点から、また時にはラスボスの立場に立って、RPGを見直してみると、サイバーセキュリティとの関連性が浮かび上がってきます。
「なぜ、RPGからセキュリティを学べるか」というと、その理由は、セキュリティ自体が、ITに詳しくない方からすると異世界やファンタジーのようなものだからだ――今回紹介するeBookでこのように述べるのは、セキュリティ企業ラックの武田一城氏だ。過去に筆者は、戦艦大和や戦国時代の城郭、今回のRPG に近い漫画やアニメの分野――例えば『進撃の巨人』『機動戦士ガンダム』などをモチーフにセキュリティについての記事を執筆してきた。この『機動戦士ガンダム』や今回のRPGは現在でも新作が作られているが、筆者の記事では1980年代かそれに近いものしか扱っていない。
その狙いとは、その頃子どもだった世代はすでに40〜50代になっているという事実だ。経営者や上位の管理職になっている世代であり、今回の例え話のテーマとしたRPGの幾つかの代表作も、40〜50代に直接響きやすい題材になる。つまり、経営者や管理職に響く題材というわけである。
経営者がサイバー攻撃のリスクを認識すれば、「セキュリティ対策がどうして必要か」を理解できる。「サイバー攻撃によるインシデントが経営にどれほどのインパクトを与えるか」を当たり前の経営リスクとして認識することもできる。そうなると、企業のセキュリティ人材は、もう「なぜセキュリティ対策をしなければならないか」を経営者に説明する必要はなくなり、それが実行できる「ヒト」「モノ」「カネ」の経営リソースをそろえるだけで済む。これによって、危機にひんしている人々をサイバー攻撃というモンスターから救えるようになるのだ。
つまり、RPGでセキュリティを語る冗談のような本eBookが、現場で困っているセキュリティ担当者を助けるかもしれないのだ。企業のセキュリティ人材の方は、ぜひこのeBookを経営者、管理職に薦めてほしい。
このように筆者が述べる本eBookでは、5章にわたって、時に主人公の視点から、また時にはラスボスの立場に立って、RPGを見直している。
興味を持った読者は、ぜひ一読し、経営者、管理職に薦めてみてはいかがだろうか。
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