MicrosoftがAlibaba CloudとOAMプロジェクトを発足、アプリケーションを記述する共通仕様クラウドネイティブアプリ開発の課題に対応

Microsoftは2019年10月16日(米国時間)、Alibaba Cloudと共同で、クラウドネイティブアプリケーションを記述する仕様であるOpen Application Model(OAM)のプロジェクトを、Open Web Foundationの下で発足したと発表した。Microsoftは同時に、この仕様のKubernetes実装であるRudrを同社が開発したことも紹介した。

» 2019年10月18日 09時01分 公開
[三木泉@IT]

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 Microsoftは2019年10月16日(米国時間)、Alibaba Cloudと共同で、クラウドネイティブアプリケーションを記述する仕様であるOpen Application Model(OAM)のプロジェクトを、Open Web Foundationの下で発足したと発表した。Microsoftは同時に、この仕様のKubernetes実装であるRudrを同社が開発したことも紹介した。

 OAMは、インフラから独立したアプリケーションの記述仕様。OAMのホームページによると、同仕様は、クラウドネイティブアプリケーションの開発に関する次のような課題に対処することを目的としている。

  • 開発者はますます、イメージ、レジストリ、バージョニングといったアプリケーションのインフラに関わる作業に、時間を費やさざるを得なくなっている
  • アプリケーション開発プロセスの中で、セキュリティ、パフォーマンス、コンフィグに関する責任がますます曖昧になりつつある
  • どこでマイクロサービスを動かすかによって、アプリケーションのコンフィグや開発のやり方が左右されることがある
OAMのホームページ

 OAMを発表したMicrosoftのブログポストは、次のように説明している。

 「OAMは、アプリケーション記述の仕様であり、アプリケーションの記述を、インフラストラクチャへのデプロイや管理手法の詳細から分離する。こうした分離は、複数の理由で役立つ。現実の世界では、ingressからCNI、サービスメッシュまで、全てのKubernetesクラスタが異なる。アプリケーション定義をクラスタの運用に関する詳細から分離することにより、アプリケーション開発者は、デプロイ先の運用詳細ではなく、アプリケーションの重要な部分に集中できる。さらに、責任分担により、プラットフォームアーキテクトは再利用可能なコンポーネントを開発し、アプリケーション開発者はこれらのコンポーネントを自身のコードに統合して信頼性の高いアプリケーションを迅速かつ簡単に構築することに集中できる。これら全てを通じたOAMの目標は、シンプルなアプリケーションを簡単にし、複雑なアプリケーションを管理しやすくすることにある」

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