企業のIT基盤がオンプレミスを超えてクラウドに拡張されるにつれ、クリティカルな企業データを確実に保護することが重要になります。「Azure Backup」にプレビュー機能として追加された「Backup Explorer(バックアップエクスプローラー)」は、毎日のバックアップの監視を効率的にしてくれるでしょう。
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「Recovery Services(リカバリーサービス)コンテナー」の機能の一つである「Azure Backup(バックアップ)」は、コスト効率が良く、可用性と信頼性の高いAzureストレージをバックアップ領域として使用する、クラウドベースのバックアップ/復元サービスです。
もともとは、オンプレミスやAzure仮想マシンのWindows Serverにインストールしたエージェント(当時はAzure Backupエージェント)を使用するか、「System Center Data Protection Manager(SCDPM)」のオンラインバックアップ機能に統合された形で利用するサービスとしてスタートしました。現在はオンプレミス、Azure Stack、Azure上にある以下のリソースのバックアップに対応しています。
バックアップ対象に関するサポートの詳細や価格については、以下のドキュメントを参照してください。
Azure Backupを使用したバックアップは、AzureポータルやMARSエージェント、SCDPM/ABSコンソールでバックアップジョブの状態を確認したり、Azureサブスクリプション管理者へのアラート通知で監視したりすることができます。
2020年2月初め、Azure Backupの俯瞰(ふかん)的な監視機能を提供する「Backup Explorer(バックアップエクスプローラー)」という機能がプレビューとして利用可能になりました。Azure Backupを利用中の場合は、「Recovery Servicesコンテナー」の「概要」ページに追加された「バックアップエクスプローラー」からこの機能にアクセスできます(画面3)。
「バックアップエクスプローラー」では、同じ「Recovery Servicesコンテナー」を使用するバックアップジョブ、バックアップ済みアイテム、アイテム、バックアップが有効化されていない仮想マシンを横断的に監視することができます。
各項目をドリルダウンして詳細を表示できるため、バックアップの進行状況やトラブルの発生状況、保護の漏れに素早く気が付くことができるでしょう(画面4)。
岩手県花巻市在住。Microsoft MVP:Cloud and Datacenter Management(2019-2020)SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。Microsoft製品、テクノロジーを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手掛ける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。近著は『ITプロフェッショナル向けWindowsトラブル解決 コマンド&テクニック集』(日経BP社)。
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