Cloud Foundry Foundation(CFF)は2020年3月20日(米国時間)、KubeCFをインキュベーティングプロジェクトとして迎え入れたことを発表した。これにより、Kubernetes上での、“cf push”に象徴されるCloud Foundryのデベロッパーエクスペリエンス実現に向け、さらに前進した。
Cloud Foundry Foundation(CFF)は2020年3月20日(米国時間)、KubeCFをインキュベーティングプロジェクトとして迎え入れたことを発表した。これにより、Kubernetes上での、“cf push”に象徴されるCloud Foundryのデベロッパーエクスペリエンス実現に向け、さらに前進した。
KubeCFは、“Cloud Foundry on Kubernetes”とも表現される「Cloud Foundry Application Runtime(CFAR)」のオープンソースソフトウェア(OSS)ディストリビューション。Kubernetesをコンテナ基盤として使い、その上でCloud Foundryを動かして、コンテナベースのアプリケーションをパッケージングしてデプロイするワークフローを実現できる。
KubeCFはSUSEがOSSとして開発を進めてきたソフトウェアで、同社のCFAR商用製品である「SUSE Cloud Application Platform」のベースともなっている。SUSEは今回これをCFFに寄贈し、オープンなガバナンスの下での開発に今後も参加していくという。
SUSEのシニアプロダクトマネージャーであるトロイ・トプニック(Troy Topnik)氏は、ブログポストで次のように述べている。
「Cloud Foundry Summit Europe 2017におけるSAPやIBMとのミーティングで、“Cloud Foundryのコンテナ化”に関する最初のアップストリームでの取り組みが起草された。これが、Kubernetes上でユーザーアプリケーションをスケジューリングするEirini(プロジェクト)、およびKubernetes上でBOSHリリースをデプロイし、管理するQuark(プロジェクト)につながった。また、Fissileも同時にインキュベーションプロジェクトとして加わった。だが、これまで(のCFFにおける活動では)、Kubernetes上のCFARディストリビューションという、不可欠な要素が欠けていた」
これをCFFに持ち込むのが、KubeCFの同団体への移管の狙いだという。インキュベーションプロジェクトとしてのスタートにはなるが、KubeCFはリリース1.0.1に到達している。また、KubeCFのベースとなっているソフトウェアは、前述の通り商用製品に組み込まれており、本番運用をしているユーザーが複数存在するという。
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