Kubernetesプロジェクトは2020年3月25日(米国時間)、Kubernetes 1.18をリリースした。“Fit and Finish(収まり感と仕上がり感の高さ)”がテーマという。新バージョンには計38の機能強化が見られる。このうち12がαで11がβ、15がstableのステータスに移行した。
Kubernetesプロジェクトは2020年3月25日(米国時間)、Kubernetes 1.18をリリースした。“Fit and Finish(収まり感と仕上がり感の高さ)”がテーマという。新バージョンには計38の機能強化が見られる。このうち12がαで11がβ、15がstableのステータスに移行した。
Kubernetes 1.18のハイライトとして、発表ブログポストはkubectl debug(α)、Kubernetes Topology Manager(β)、Server-side Apply(β2)、Ingress(β)、WindowsのCSI サポート(α)を挙げている。
kubectlへのkubectl debugコマンドの追加で、クラスタ内のPodを容易にデバッグできるようになった。このコマンドでは、動作中のPodの隣で一時的なコンテナを動かし、デバッグができる。
Topology Managerは、CPUとSR-IOVのVFなどのデバイスのリソース割り当てを連動できるユーティリティ。従来はCPU ManagerとDevice Managerが、互いに独立したリソース割り当ての判断をしてきたため、マルチソケットシステムにおける低遅延アプリケーションにおけるパフォーマンスの低下につながっていた。Topology Managerは今回、β段階に達した。
kubectl applyを使ったオブジェクトの作成や更新のための差分計算を、サーバ側で実行するのがServer-side Apply。これが1.18でβ2に移行した。新バージョンでは全ての新たなKubernetesオブジェクトのフィールドにおける変更を追跡して管理するため、リソースが何によっていつ変更されたかを知ることができる。
クラスタ外からクラスタ内へのHTTP/HTTPSルーティング/ロードバランスを担うIngressには、pathTypeフィールドとIngressClassリソースが追加された。pathTypeフィールドの追加で、pathのマッチング方法につき、デフォルトのImplementationSpecificタイプに加え、Exactタイプ、Prefixタイプを指定できるようになった。また、kubernetes.io/ingress.classは非推奨となり、代わりにingressClassNameフィールドとIngressClassリソースが使われることになった。
CSI Proxy for Windowsのα版が登場した。CSI Proxyでは、特権を持たない (事前に承認された) コンテナがWindows上で特権ストレージ操作を実行できる。CSI Proxyを活用して、CSIドライバをWindowsでサポートできるようになった。
他には次のようなトピックもある。
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