野村総合研究所は、生活者のコミュニケーション方法や情報収集手段に対する「新型コロナウイルス感染拡大の影響の調査結果」を発表した。それによると、情報の入手手段は年代によって特色があり、若年層はSNS、高齢層はテレビという傾向が見られた。
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野村総合研究所(NRI)は2020年4月9日、生活者のコミュニケーション方法や情報収集手段に対する「新型コロナウイルス感染拡大の影響の調査結果」を発表した。それによると、LINEやSkypeといったデジタルコミュニケーションが増えている一方で、主にインターネットで新型コロナウイルスに関するフェイクニュースを見聞きしていることが分かった。
NRIが実施した調査では、主に情報収集行動やコミュニケーションなどについて調べた。対象は日本人で、3098人から有効回答を得た。
新型コロナウイルス感染症に関する情報の入手手段は、年代によって特色があった。10代と20代の若年層はTwitter、30代と40代はGoogleやYahoo!といった検索エンジン(ポータルサイト)、50代と60代はテレビを利用する割合が高かった。全ての年代で低迷していたのは「政府、企業、専門機関のサイト」だった。
具体的には、情報入手手段として「Twitter」と回答した割合は、10代が50%に及んだのに対して、20代は38%、30代は19%、40代は12%、50代は8%で、60代は4%にすぎない。それに対して「民放テレビ」と回答した割合は、10代が25%、20代は26%、30代は31%、40代は41%、50代は48%、60代は62%だった。
ただし、Twitterなどを好む若年層でも、まとまった情報を正確に知りたい場合はSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を使わない人が多かった。10代と20代を対象に、最新の情報をいち早く知る場合に利用する情報源を聞いたところ、「Twitter」と回答した割合は42%だった。それに対して、まとまった情報を正確に知る場合に利用する情報源として「Twitter」と回答した割合は19%にとどまった。NRIはこの結果について、「SNSは情報の即時性は高いものの、きちんと裏付けされ、精査された情報であるか判別できないことが多いためだ」と分析している。
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