Rustの普及を阻む課題 年次調査から明らかに約4000人に調査

Rust Survey Teamは、2019年末に実施した「Rust」の利用状況に関する調査結果を発表した。

» 2020年06月01日 10時30分 公開
[@IT]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

 Rust Survey Teamは2020年4月17日(米国時間)、Rustコミュニティーなどを対象に実施したシステムプログラミング言語「Rust」の利用状況に関する調査結果を発表した。

 この調査は2019年12月に14種類の言語で行われ、3997人が回答した。回答者の82.8%がRustユーザーで、7.1%はRustを利用したことはあるが、現在は使っていない。10.1%は、Rustを全く使ったことがない。

 回答の言語別の内訳は、英語が69.6%、中国語が10.8%、ドイツ語が4.3%、フランス語が3.3%、日本語が3.0%、ポーランド語が1.2%、ポルトガル語が1.2%、スペイン語が0.9%、韓国語が0.8%、イタリア語が0.6%、スウェーデン語が0.5%、ベトナム語が0.2%だった。

 この調査は毎年行われており、2019年調査が4回目。2018年調査の回答者の内訳は、Rustユーザーが75%、Rustを使ったことがあるが、現在は使っていない人が8%、Rustを全く使ったことがない人も8%だった。

誰がどのような目的でRustを利用しているか

 Rustを毎日利用しているユーザーの割合は、27.6%と若干上昇した(2017年調査は17.5%、2018年調査は25%)。Rustを毎日、または毎週使っているユーザーの割合も、68.5%とわずかに上昇した(2017年調査は60.8%、2018年調査は66.4%)。

どれくらいの頻度でRustを利用しているか(出典:Rust Survey Teamの調査結果)《クリックで拡大》 どれくらいの頻度でRustを利用しているか(出典:Rust Survey Teamの調査結果)《クリックで拡大》

 Rustをフルタイムで利用しているユーザーは、組織内でどのような職種に就き、どのような肩書を持っているかも調べた(複数回答可)。当然のことながらRustユーザーが最も多い職種は、プログラマー/ソフトウェアエンジニアだ。

どの職種や肩書が自分の職務に最も当てはまるか(Rustをフルタイムで使っているユーザー)(出典:Rust Survey Teamの調査結果)《クリックで拡大》 どの職種や肩書が自分の職務に最も当てはまるか(Rustをフルタイムで使っているユーザー)(出典:Rust Survey Teamの調査結果)《クリックで拡大》

 回答者がどのような業種や業務に携わっているのかも調べたところ、Rustをフルタイムで使っているユーザーは、バックエンドWebアプリケーションを担当しているケースが非常に多いことが分かった。

どの業種や業務に携わっているか(Rustをフルタイムで使っているユーザー)(出典:Rust Survey Teamの調査結果)《クリックで拡大》 どの業種や業務に携わっているか(Rustをフルタイムで使っているユーザー)(出典:Rust Survey Teamの調査結果)《クリックで拡大》

 Rustプロジェクトの43%はコード行数が1000〜1万行の範囲に収まる。中規模および大規模なRustプロジェクト(コード行数が1万行以上)は増加傾向にある。これらのプロジェクトの割合は、2016年が8.9%、2017年が16%、2018年が23%で、2019年は34%に伸びた。

Rustをなぜ利用しないのか

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

Microsoft & Windows最前線2025
AI for エンジニアリング
ローコード/ノーコード セントラル by @IT - ITエンジニアがビジネスの中心で活躍する組織へ
Cloud Native Central by @IT - スケーラブルな能力を組織に
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。