「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回はAlways On 可用性グループの正常性情報を出力する「sys.dm_hadr_availability_group_states」を解説します。
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本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。Always On 可用性グループの正常性情報を出力する「sys.dm_hadr_availability_group_states」を解説します。対応バージョンはSQL Server 2012以降です。
可用性グループは高可用性を実現する機能です。しかし、正常に動作していなければせっかくの高可用性環境が無駄になってしまいます。可用性グループの正常性を確認するためには「sys.dm_hadr_availability_group_states」という動的管理ビューを使用します。
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
group_id | uniqueidentifier | 可用性グループの一意識別子を示す |
primary_replica | varchar(128) | 現在のプライマリレプリカをホストしているサーバインスタンスの名前を示す NULLの場合、プライマリレプリカではない、または、WSFC(Windows Server Failover Clustering)フェールオーバークラスターと通信できない状態を表す |
primary_recovery_health | tinyint | プライマリレプリカの復旧の正常性状態を示す。次のいずれかになる 0 実行中 1 オンライン NULL セカンダリレプリカで、primary_recovery_health列がNULL |
primary_recovery_health_desc | nvarchar(60) | primary_replica_healthの説明を示す。次のいずれかになる ONLINE_IN_PROGRESS ONLINE NULL |
secondary_recovery_health | tinyint | 1つのセカンダリレプリカでレプリカの復旧の正常性を示す 0 実行中 1 オンライン NULL プライマリレプリカの場合、secondary_recovery_health列がNULL |
secondary_recovery_health_desc | nvarchar(60) | secondary_recovery_healthの説明を示す。次のいずれかになる ONLINE_IN_PROGRESS ONLINE NULL |
synchronization_health | tinyint | プログラムのロールアップを反映して、synchronization_healthの可用性グループ内の全ての可用性レプリカの状態を示す。使用可能な値と説明は次の通り 0 正常ではない。Noneの可用性レプリカの正常性があるsynchronization_health(2=HEALTHY) 1 部分的に正常。一部の可用性レプリカの同期状態は正常 2 正常な状態。全ての可用性レプリカの同期状態は正常 |
synchronization_health_desc | nvarchar(60) | synchronization_healthの説明を示す。次のいずれかになる NOT_HEALTHY PARTIALLY_HEALTHY HEALTHY |
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