Windows 10 May 2020 Update(バージョン2004)は、未解決の既知の問題を多数抱えたまま一般向けにリリースされました。2020年6月18日(米国時間)に新たに公開されたサポート情報は、対応を間違えるとユーザーデータを失うことになる重大な問題を伝えるものでした。アップグレードを開始する前に、使用中のPCが既知の問題の影響を受けないこと、既知の問題が許容できるものであることを確認することを強くお勧めします。
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2020年5月末、正式リリースとなった「Windows 10 May 2020 Update(バージョン2004)」のWindows Updateを通じた段階的なロールアウトが開始されました。お使いのPCがロールアウト対象として選択され、デバイスの準備(アプリやハードウェアの互換性に関して)が整っていて、そしてWindows Updateを既定の設定のまま使用しているのであれば、「設定」アプリの「Windows Update」で「更新プログラムのチェック」ボタンをクリックすると、「Windows 10、バージョン2004の機能更新プログラム」が利用可能になったという案内とともに、「ダウンロードしてインストール」のオプションが提示されるはずです(画面1)。
サポート期限が迫った古いバージョンのWindows 10を実行していない限り、リリース間もない今は自動的にダウンロードとインストールが始まることはありません。
すぐにWindows 10 バージョン2004にアップグレードしたいという場合は、以下のサイトからダウンロードとインストールを手動で開始する、あるいは後でインストールするためにインストールメディアを作成して使用することもできます。この他、利用可能な場合は、ボリュームライセンスや「Visual Studioサブスクリプション」から入手できるインストールメディア(ISOイメージ)を使用してアップグレードする方法もあります。
今すぐにでもWindows 10 バージョン2004にアップグレードしたいという場合でも、ちょっと待ってください。Windows 10 バージョン2004は、一般公開時に既に10個以上の既知の問題を抱えながらリリースされました。2020年6月の品質更新プログラムまでに修正された問題は、そのうち2つだけです(うち1件は他社のアプリのアップデートによる解決)。
上記の問題を含め、Microsoftが認識している重大な問題の影響を受ける可能性があるPCに対しては、機能更新プログラムの提供はブロックされ、「設定」アプリの「Windows Update」には次のようなメッセージが表示される場合があります。その場合は、「まだ準備が完了していません」というメッセージを信じて、「Windows 10のダウンロード」からなど、別の方法によるアップグレードは行わないことをお勧めします。
まもなく、Windows 10 May 2020 Updateがリリースされます。今更新プログラムは互換性のあるデバイス用に提供されますが、お使いのデバイスでは、まだ準備が完了していません。……
他のメディア記事でも既に情報を得ているかもしれませんが、Microsoftが2020年6月18日(米国時間)に公開した以下のサポート情報には、その時点ではまた「既知の問題とお知らせ」には追加されていない、ユーザーデータの消失リスクのある重大な問題を、Microsoftが調査中であることが記されていました。
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