HashiCorpがマルチクラウドインフラ基盤サービス「HashiCorp Cloud Platform(HCP)」を発表した。「あらゆるクラウドのインフラを自動化するフルマネージドのサービス」という。
HashiCorpは2020年6月22日(米国時間)、オンライン開催した年次イベント「HashiConf Digital」で、マルチクラウドインフラ自動化サービス「HashiCorp Cloud Platform(HCP)」を発表した。「あらゆるクラウドのインフラを自動化するフルマネージドのサービス」という。
HashiCorpは自社製品をマネージドサービスとして展開する取り組みとして、これまで「Terraform Cloud」、Microsoftとの協業による「HashiCorp Consul Service on Azure」の2つを提供してきた。
「ユーザーからは、『マネージドサービスとしての提供をもっと拡大してほしい』という声をますます聞くようになった。そこで私たちは過去数年にわたって開発を続けてきた」(HashiCorpの共同創業者兼共同CTO、ミッチェル・ハシモト氏)。
既存のHashCorp製品を使ったマネージドサービスが製品や対応プラットフォームを限定しているのに対し、HCPは「あらゆるクラウド(オンプレミスを含む)をカバーし、HashiCorpのさまざまなプロダクトを統合的なマネージドサービスとして提供する」ものという。
ただし、上記は現在のところ「ビジョン」に留まる、実際のサービスは段階的に展開の予定。今回HashiCorpが提供開始したのは、「HCS Consul Service on AWS」、つまりAmazon Web Services(AWS)上で使えるConsulサービスのプライベートβ。次は、2020年中にVaultをサービスとして提供する「HCP Vault on AWS」をリリースするという。
HCPでは専用のポータルが用意される。ユーザーは、構成に必要な情報を入力してボタンを1つ押すだけで、HCPが対応するクラウドにHashiCorpのツールをデプロイできる。
ツールの運用管理は、HashiCorpが行うため、ユーザーは利用に徹すればいい。
今後、例えばHCPによるConsulのマネージドサービスが他のクラウドにも対応すれば、ユーザーは複数クラウドにまたがって自社のアプリケーションクラスターを相互接続し、統合的なセキュリティ管理ができるようになる。
サービスメッシュを活用してKubernetesクラスタを相互接続し、統合管理できる製品やサービスは増えてきている。Consulの場合は、物理サーバや仮想マシンにも対応しているのが1つの特徴。HCS Consul Service on AWSでも、「EKS(Amazon Elastic Kubernetes Service)」「Amazon EC2」「AWS Lambda」その他のサービスに対応するとしている。
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