Microsoftは、社内向けLinuxディストリビューション「CBL-Mariner 1.0」の「June 2021 Update」を公開した。軽量であるため起動が速く、サイバー攻撃の対象となり得る領域が小さいという。
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Microsoftは2021年7月8日(米国時間)、社内向けLinuxディストリビューション「CBL-Mariner 1.0」の「June 2021 Update」を公開した。
CBL-Marinerはクラウドインフラとエッジ製品、サービスに向けた一貫したプラットフォームとなるように設計されており、Linuxカーネルのアップデートに合わせて最新の状態に保たれている。
Microsoftは、「SONiC」「Azure Sphere OS」「Windows Subsystem for Linux」(WSL)といったさまざまなLinux関連技術への投資を拡大しており、CBL-Marinerに関する取り組みもその一環だと述べている。
加えて、CBL-Marinerの公開はオープンソースの取り組みと、Linuxコミュニティーに対する貢献の一環と位置付けられている。さらにMicrosoftは、CBL-Marinerを手掛けても、既存のサードパーティーによるLinuxディストリビューションに対して、自社の取り組みやコミットメントを今後も変わらず続けるとしている。
CBL-Marinerの設計思想は「パッケージの小規模な共通コアセットを用いて、Microsoftのクラウドとエッジサービスの全体的なニーズに対応できること」「個々のチームはこのコアセットにパッケージを追加して、自らのワークロードに合ったイメージを作成できること」というものだ。
これは、次のパッケージ生成とイメージ生成を実現するシンプルなビルドシステムによって可能になっている。
パッケージ生成 SPECファイルとソースファイルから目的のRPMパッケージセットを生成する。
イメージ生成 所定のパッケージセットから、ISOファイルやVHD(Virtual Hard Disk)ファイルのような目的のイメージアーティファクトを生成する。
Microsoftによれば、CBL-Marinerの特徴は3つある。
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