「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、バージョンアップにより影響を受けるオブジェクトに関する情報の出力について解説します。
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本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_db_objects_impacted_on_version_change」における、バージョンアップにより影響を受けるオブジェクトに関する情報の出力について解説します。対応バージョンは「Azure SQL Database」です。
オンプレミスのSQL Serverと同じく、Azure SQL Databaseも新しいバージョンがリリースされ、バージョンアップが必要になります。「geometry」型や「geography」型である空間データ型は、Azure SQL Databaseのバージョンアップによる影響を受けるため、バージョンアップの際にインデックスの再構築や制約の再検証が必要となります。「sys.dm_db_objects_impacted_on_version_change」を実行すると、バージョンアップにより影響を受けるオブジェクトの情報を出力します。
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
class | int | 影響を受けるオブジェクトのクラス。次のいずれかになる 1=制約 7=インデックスやヒープ |
class_desc | nvarchar(60) | クラスの説明。次のいずれかになる OBJECT_OR_COLUMN INDEX |
major_id | int | 制約の場合は制約のオブジェクトID、インデックスやヒープの場合は対象テーブルのオブジェクトID |
minor_id | int | 制約の場合はNULL、インデックスやヒープの場合はインデックスID |
dependency | nvarchar(60) | 制約またはインデックスが影響を受ける原因となっている依存関係の説明 |
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